陸屋根とは
日本の伝統的な住宅では勾配のついた瓦屋根が一般的です。新しい住宅では瓦を使わず、水平な陸屋根をもつものも見られます。ここでは、「陸屋根」の意味、オススメの活用方法や防水対策について解説します。↵
意味:陸屋根とは
陸屋根(ろくやね)とは、屋根の形状のことで傾斜がなく水平に見える屋根のことを指します。「陸(ろく)」とは「平らな」という意味です。
陸屋根にすると屋根面がフラットになるので屋上として活用することができます。
中高層建築の場合は機能面からほとんど陸屋根が採用されますが、住宅の場合は狭小地での3階建など、庭を取るスペースが十分でない場合や、敷地面積あたりの空間の利用効率を向上させる方法として用いられます。
屋上部分に設けられた小規模な建屋を「塔屋(とうや)」または「ペントハウス」と呼びます。
主にエレベータ機械室や屋上へ出るための階段室、収納などに用いられます。陸屋根の端部は落下防止、雨水管理、防水対策などのために立ち上げますが、これを「パラペット」と呼びます。
陸屋根のオススメ活用方法!
陸屋根にすると、屋根のないフロアーが手に入ることになります。
まず考えられるのは屋上庭園としての利用でしょう。ガーデニングや家庭菜園のスペースとして活用したり、子育て中であれば簡易プールや遊具の置き場にしたりできます。
より快適な環境にするには、ホームセンターなどで売られている木製スノコを利用してウッドデッキにしたり、人工芝を敷き詰めたりしてみましょう。それほど手を掛けることなくプライベート・ガーデンが楽しめます。
主婦目線で考えると、洗濯物干し場としての利用も外せません。屋上までの洗濯物の運搬方法には工夫が必要ですが、マンションのベランダなどでは十分に干せない大きめの布団などもしっかり干せます。
屋上は通行人の視線を気にする必要もないので、快適な生活環境の維持に大きく貢献できるでしょう。
防水対策は念入りに行おう!
多様な利便性を考えると陸屋根は非常に魅力的です。しかし、日本の住宅に勾配のついた瓦屋根が多い理由も考えておく必要があります。
日本は梅雨に代表されるように、温暖で雨の多い湿潤な気候帯に属しています。建物にとって雨が多いと、雨漏り対策を考える必要が出てきます。
建物の中に雨水が浸入しないように細部を工夫することを「雨仕舞(あまじまい)」と呼びます。雨仕舞いの基本は、なるべく「遠く」で「素早く」雨水を流してしまうこと。そのためには勾配のついた屋根が最も効果的です。
逆に、陸屋根はフラットなのでそのままでは水はけが悪く、雨水処理には細心の注意が必要です。
確かに、陸屋根の効果的な雨水対策はありますが、経年変化などで防水層が劣化したりすると雨漏りの原因になることがあります。
陸屋根を選ぶ場合は、防水構法やメンテナンスコストを十分に考慮することが重要です。
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