ガスコンロ・IHのメリット・デメリット比較

ガスコンロのメリット

• 炎が見えるので火力がわかりやすい
• 土鍋や中華鍋など使える鍋の種類が多い
• 炙りや鍋振りができる
• 3口同時に高火力で使用できる
• 停電時でも調理ができる

炎が見えるので火力がわかりやすい

ガスコンロはなんといっても炎が実際に見えるので、火力がわかりやすく、ダイヤル式で直感的に火加減を操作することができます。
昔から慣れたガスコンロの方が使いやすいという方も多くいらっしゃいます。

ガスコンロでもほとんどの機種に温度調節機能があり、設定温度に火加減をキープしてくれるので、揚げ物などの調理も簡単にできます。

土鍋や中華鍋など使える鍋の種類が多い

ガスコンロは使用する鍋に制限がないので、今までの鍋やフライパンをそのまま使用することができます。IHでは使えない土鍋や中華鍋も使うことができます。
調理器具にこだわりのある方におすすめです。

炙りや鍋振りができる

炒め物などフライパンを振って混ぜる鍋振りができたり、炎で直接スルメや海苔を炙ったりなどIHではできない調理ができます。

3口同時に高火力で使用できる

IHは総消費電力量で一度に使えるヒーターの火力に限りがありますが、ガスコンロはグリルと3つのバーナーがすべて同時に高火力で使えるので、一度にたくさんの料理を作りたい場合や効率的に調理したい場合に便利です。

停電時でも調理ができる

ガスを使用するので、停電時でもガスコンロで調理をすることができます。
また、ご自宅がプロパンガスであれば、災害時でも復旧が早いというメリットがあります。

ガスコンロのデメリット

• IHより掃除の手間がかかる
• 火の消し忘れや衣服に燃え移りなど火事の危険がある
• キッチン全体が暑くなる

IHより掃除の手間がかかる

ガスコンロはごとくやバーナーなど凹凸やパーツがあり、IHより掃除に手間がかかります。
しかし、ごとくなどは取り外しがしやすく、洗いやすい形状や素材にこだわった機種もありますので、従来と比べるとかなりラクにお手入れができるようになりました。ごとくを食洗機で洗うこともできます。
購入する際はお掃除のことも念頭に入れて選びましょう。

ホーローなどに比べて強化ガラスのガラストップは、光沢があり見た目が美しく、耐久性、耐衝撃性、耐熱性に優れ、お手入れが簡単なため人気を集めています。
キッチンに高級感を与えることができますので人気で現在では主流となっていますが、価格が高いのがネックとなっています。

火の消し忘れや衣服に燃え移りなど火事の危険がある

ガスコンロは直火を使うため、火の消し忘れによる火災のリスク、火傷や服・髪などへの燃え移りの危険があります。またガス漏れの心配もあります。

しかし、近年のガスコンロは全て「Siセンサーコンロ」という調理油加熱防止装置や立ち消え安全装置を備えたコンロになっており、さらに業界全体では、消し忘れ消化機能、グリル消し忘れ消化機能、高温自動温度調整など安全機能に配慮した機種が多くなっています。

現代ではあまり「火」を見る機会のないお子様への教育のために、火の出るガスコンロをあえて選ぶというケースも多いようです。

キッチン全体が暑くなる

ガスコンロは炎を使うので、周辺に熱が篭りやすく、特に夏場はキッチン全体が暑くなります。

IHクッキングヒーターのメリット

• 天板がフラットなので拭くだけでお手入れ楽々
• 火を使わないので安全・安心
• 鍋底から発熱するため熱効率がよく火力が高い
• 難しい火加減も自由自在、揚げ物も簡単
• 鍋周りが暑くなりにくく、夏場の調理も快適

天板がフラットなので拭くだけでお手入れ楽々

IHに交換する一番のメリットと挙げる方も多いのがお掃除のラクさ。ごとくなどの凹凸のないフラットなトッププレートなので、基本のお掃除は使うたびにサッと拭くだけで完了。スイッチ部もフラットなので毎日のお掃除が簡単です。
ただし、直接鍋を置くので、傷のつきやすさには注意が必要です。

排気パネルや排気口カバーも丸洗いできる機種ならさらにお掃除が簡単。グリルもお掃除しやすい専用プレートと、フラットな庫内のものもあります。

火を使わないので安全・安心

IHとはInduction Heating（電磁誘導加熱）の略で、トッププレートの下のIHコイルに電流を流し発生した磁力により、上に置いた金属鍋自体を発熱させます。
電気を使うので、火の消し忘れによる火災のリスク、火傷や服・髪などへの燃え移りの危険が減り、小さなお子様や高齢の方がいらっしゃるご家庭にもおすすめです。
ただし、加熱した後の天板は高温になっているので、うっかり触っての火傷には注意が必要です。

鍋底から発熱するため熱効率がよく火力が高い

IHは火力が低いというイメージをお持ちの方もいらっしゃいますが、鍋底から発熱するため熱が逃げずに高火力もスピーディに立ち上がり、熱効率が非常によく、標準的なガスバーナーの2倍以上の火力に匹敵します。

200V IHの場合の火力「7」は２kW相当で、ガスコンロのハイカロリー大バーナー（※1）と同じくらいの火力（※2）があります。それを上回る火力の「8」「9」の設定もあって、3kWに相当する火力の「9」なら、1Lの水が約2分強（※3）で沸かせます。
もちろん、炒め物も充分な火力でシャキッと調理することができます。

難しい火加減も自由自在、揚げ物も簡単

IHは火の立ち消えの心配がなく、トロ火から強火までボタンひとつで幅広く温度コントロールできるので、弱火でコトコト煮込む、煮豆やシチューなどもおいしく調理できます。長時間煮込む場合には、便利なタイマー機能も付いています。

鍋底全体に熱がいきわたるので、クレープやオムレツなども焼きムラが少なく、ふっくらと焼き上がります。また、火力が安定しているので、蒸し料理の場合はスが入りにくく、なめらかに仕上がります。といった具合に、幅広いメニューをおいしく調理することができます。

揚げ物も設定温度をキープして調理できるので失敗も少なく、おいしく仕上げることができます。

鍋周りが熱くなりにくく、夏場の調理も快適

IHは鍋底自体が発熱するので、鍋の表面からの蒸発が少なくなり、輻射熱も少なく、コンロ周りが熱くなりにくいです。
夏場でもキッチンが暑くなりにくく、ムッとくる熱気も抑えられるので、快適に調理ができます。

IHクッキングヒーターのデメリット

• 停電時に使えない
• 基本的に鉄・ステンレスの鍋しか使えない
• 炙り・鍋振りができない
• 3口同時に高火力で使用できない

停電時に使えない

IHは電気を使うので、停電時には使用できなくなります。停電すると主電源が自動的に切れます。

停電時や災害時に備えてカセットコンロなどを常備しておくと安心です。

基本的に鉄・ステンレスの鍋しか使えない

IHはトッププレートの下のIHコイルに電流を流し発生した磁力により、上に置いた金属鍋自体を発熱させます。金属ではなく磁力を発生させることができないガラスの鍋や陶磁器（土鍋など）を使うことはできません。IH対応の鍋やフライパンを使用してください。

土鍋や陶磁器、耐熱ガラス、アルミなどは使えませんが、ご家庭にある鉄製・ステンレス製・ホーロー製の鍋は使えます。ただ、底の丸い中華鍋は、ヒーターの表面に当たる面積が小さくなるため、熱効率が悪くなるのでおすすめできません。
特にガスコンロからIHに交換される方は、お手持ちの鍋やフライパンが使えないことがあるので、新たに買い換える費用が発生します。

やや高価になりますが、オールメタル対応のIHなら全ての金属鍋が使えます。
ラジエントヒーターの付いているモデルではIHで使えない鍋や小さな鍋（底径16cm未満）が使えますが、左右IHヒーターに比べて火力は弱くなります。

炙り・鍋振りができない

IHは鍋底がヒーターに接していないと加熱ができません。ですので炙りや炒め物での鍋振りなどはできません。（一部鍋振りに対応している機種もあります。）

ラジエントヒーターの付いている機種では、IHより火力は低いですがヒーター自体が加熱して直接加熱できるので、網を置いて餅やのりなどを焼くことができます。

3口同時に高火力で使用できない

３口のヒーターは同時に使えますが、2つ以上のヒーターを同時に使用した場合、総消費電力量を超えないようにするため、IHヒーターの火力を自動的に制御します。

また、4熱源同時使用に対応している機種なら、左右のIHヒーターと、後ろのIH（またはラジエント）ヒーターの３口のほか、グリルも含めて４つの熱源を同時に使うことができます。