ビルトインガスコンロの選び方

種類が多くてわかりにくいビルトインガスコンロの選び方のポイントをご紹介します。
せっかく選んだのに失敗しないために基本をしっかりおさえておきましょう。
1. ビルトインガスコンロの基本情報
ビルトインガスコンロの種類
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ビルトイン型
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据置型
ガスコンロの設置タイプは大きく分けてシステムキッチンの天板に埋め込むタイプの「ビルトイン型」と流し台に置くタイプの「据置型」(テーブルコンロ)があります。
リノコでは「ビルトイン型」を取り扱っています。最近のビルトインガスコンロ本体のサイズは統一されていますので、天板(トッププレート)の幅は、75cmのワイドタイプと60cmの標準タイプの2種類から選べます。ほとんどのキッチンにそのまま設置することができます。
据置型と比べてビルトイン型は、調理スペースとの隙間がないので汚れにくくお掃除が簡単、ガスホースが露出しないので、キッチンをすっきりと保てます。
ビルトインガスコンロの各部位の名前
※リンナイのデリシアシリーズ(3V乾電池タイプ/75cm)で解説しています

- トッププレート(天面)
- 左右コンロ(強火力バーナー)
- 後コンロ(小バーナー)
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- コンロ用操作ボタン、コンロ操作部
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- グリル用操作ボタン、コンロ操作部
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- グリル
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- 排気パネル
ビルトインガスコンロの性能
バーナーの口数
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3口コンロ
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2口コンロ
ビルトインガスコンロの主流は3口コンロです。
左右どちらかのバーナーのみが強火力のタイプもありますが、近年は左右のバーナーがどちらも強火〜トロ火まで使えるダブル高火力タイプが主流になっています。
3口ガスコンロは効率的にお料理ができ、各メーカー種類が豊富にあります。
2口ガスコンロはシンプルでゆとりある雰囲気が魅力です。奥のバーナーがないため、お手入れがかんたん。ただし種類が少なく、機能もシンプルになっています。
トッププレート(天板)
トッププレートは、毎日のビルトインガスコンロのお手入れに直結する大事な部分です。
主にホーロー、ホーローにガラスコーディングしたガラスコートトップ(※メーカーによって呼称は異なります)、ガラストップの中からお手入れ、デザイン、耐久性、価格などで選べます。
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ガラストップ
天板が強化ガラスのガラストップは、光沢があり見た目が美しく、耐久性、耐衝撃性、耐熱性に優れ、お手入れが簡単。
キッチンに高級感を与えることができますので人気で現在では主流となっていますが価格が高いのがネックとなっています。 -
ガラスコートトップ
ホーローにガラスコーディングしたガラスコートトップは、表面がガラス質なので美しい光沢感と高い清掃性を持ちながら、ガラストップよりも安価な点がポイントです。
こちらもホーロートップ同様、衝撃に弱くヒビからサビ始める点が難点です。 -
ホーロー
鋼板にガラスの釉薬を焼きつけたホーロートップは、硬いものでこすっても傷がつきにくいなど耐久性にすぐれ、安価な点が魅力です。
その一方衝撃に弱く、表面塗装が割れると、そこからサビ始めることがあります。また年数が経つと塗装が剥がれやすいのも難点です。
ごとく(五徳)
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ホーロー
熱に強く、熱伝導率が高い。カラーは黒が多く傷や汚れが目立ちにくい。
塗装が剥げると錆びやすいデメリットも。 -
ステンレス
錆びにくく耐久性に優れ、美しい見た目。
焼き色がつきやすいデメリットも。
最新の機種はお手入れのしやすさを追求したこだわりの設計です。
ごとくを簡単に外してサッと吹けるようにしたり、ごとくやバーナーリングを小径化してお手入れしやすくしてます。ごとくは食洗機で洗うこともできます。
ごとくの素材は主にホーローやステンレスです。
操作部
ビルトインガスコンロのコンロ操作部の形状は、ダイヤルを回して火加減を直感的に操作できるダイヤルタイプが主流で、安価な商品ですと左右につまみを動かして操作するつまみタイプがあります。
オート調理メニューやグリルのメニューは開閉できるカンガルー収納タイプの操作部になっています。
また、種類は少ないですが、IHクッキングヒーターのように、コンロの操作パネルが天面にあるボタンプッシュタイプもあります。
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ダイヤルタイプ
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つまみタイプ
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ボタンプッシュタイプ
グリル
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焼き網タイプ
ベーシックな価格帯のものはこちらです。魚を焼くなど基本機能だけで十分な方におすすめです。
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グリル皿タイプ
ミドル・ハイグレードの商品には掃除が簡単で、さまざまな調理が可能な専用プレート付きのグリルが主流となっています。
グリルは近年は水無し両面焼きグリルが主流です。
グリルの受け皿に水を入れたり魚を裏返す手間もなく、こんがり焼くことができます
ビルトインガスコンロの安全機能
毎日使うものだからこそ、安全性にこだわって作られています。国の安全基準に加え、業界の安全基準、さらに各メーカー独自の安全基準で、安心して使えるように工夫されています。
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Siセンサーコンロ
全てのバーナーに安心センサーを搭載(2008年〜)
- 国の安全基準
- ・調理油加熱防止装置
- ・立ち消え安全装置
- 業界の安全基準
- ・消し忘れ消火機能
- ・早切れ防止機能
- 各メーカーの安全基準(機種により異なる)
- ・焦げつき消化機能
- ・鍋なし検知機能
- ・揚げもの温度調節
- ・感震停止機能
- ・グリル加熱防止センサー
- ・グリル防炎機能など
ビルトインガスコンロと連動するレンジフード

ガスコンロと一緒にレンジフードも取り替えて、さらに便利!
ビルトインガスコンロの点火/消火と連動して、レンジフードの運転/停止が自動的に行われます。(赤外線信号による無線式運動)。ファンのつけ忘れ・消し忘れの心配がありません。手間いらずで快適にお料理ができます。
- ※連動対応のビルトインコンロ、レンジフードの組み合わせである必要があります。
リノコではビルトインガスコンロと同時にレンジフード交換も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
※提携サイト(リショップナビ)のページに移動します。
2. ビルトインガスコンロの選び方
ステップ1ビルトインガスコンロが設置可能か確認する
まず、現在お使いのコンロを確認します。
現在ビルトインガスコンロをお使いの方はそのまま交換できます


ビルトインガスコンロの下にオーブン(コンベック)がある場合、そのままお使いになる場合は現在と同じメーカーのビルトインガスコンロにする必要があります。
オーブンを撤去する場合は別途費用が発生しますので、まずはお問い合わせください。
現在ビルトインガスコンロをお使いではない方は設置の可否の確認が必要
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現在はIHクッキングヒーターお使いの方
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現在は据置型のガスコンロをお使いの方
現在のIHクッキングヒーターからにガスコンロに交換されたい場合、「電気」から「ガス」へ変更するため、別途工事が発生します。
すでにキッチンにガス管がある場合(以前ガスコンロからIHに交換したが、ガスコンロに戻したいなど)は、ほぼ通常のガスコンロ交換で済む場合もあります。
現在はオール電化住宅にお住まいでガス管が来ていない場合などはガスの配管工事が必要になり、かなりの高額の費用がかかるためあまりおすすめはできません。
現在据置型のガスコンロをお使いの方は専用キャビネット台を取り付ければ変更可能です。(そのほか、配管の組み直し工事が発生する場合もあります)
いずれもリノコは下見の上で無料で見積りをお出ししますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
※提携サイト(リショップナビ)のページに移動します。
ステップ2お住まいの地域のガス種別を確認
都市ガスとLPガス(プロパンガス)の違い
一般家庭で使われているガスには、地下のガス管からガスの供給を受ける都市ガスと、各家庭に設置したガスボンベからガスを引きこむLPガス(プロパンガス)の2種類があります。
都市ガスとLPガスとではその性質、契約するガス会社、ガス料金、使える地域などに違いがあります。
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都市ガス
メタンを主成分とする天然ガス。
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LPガス
ブタンやプロパンを主成分とする液化石油ガス。
家庭用のLPガスはプロパンガスを多く含みます。
都市ガスの供給にはガス管が必要なのに対して、LPガスは常温でも8気圧と比較的低い気圧で液化するのでボンベでの運搬が可能だという違いがあり、その結果、ガス管の整備された都市部には前者、整備が行き届いていない郊外や地方都市では後者が多い傾向にあります。
ガス種が違うとビルトインガスコンロが使えないので購入前に確認を!
ほとんどのメーカーでは1つの製品についてLPガスモデルと都市ガスモデルの2つを販売しているので、ガスの違いは購入する際に気をつける必要はありますが、モデルの選択には影響しないことがほとんどです。
LPガスは全国どこへ行ってもガスの成分はほぼ同じなので「LPガス用」のガス機器ならどこででも使えます。
ただし都市ガスは地域によってさらに細かく7グループ13種類に分かれるので、自宅のガスが都市ガスの場合はこの中でもガス種にあった機器を選ぶことが重要です。使われる地域が少ないガス種だった場合、注文生産になる可能性もあります。
ご自宅のガス種がわからない場合は、お使いのガスコンロを確認して、「12A」や「13A」と書かれたシールが貼っている場合は都市ガス用の機種、「LPG」というシールが貼っている場合はLPガス用になります。
ステップ3トッププレート(天板)のサイズを決める
サイズは2種類から選べます
ビルトインガスコンロ本体のサイズは統一されていますので、ほとんどのキッチンにそのまま設置することができます。トッププレート(天板)の幅は、60cmの標準タイプと75cmのワイドタイプとの2種類から選べます。
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60cm幅の場合
調理スペースをゆったり確保できます。狭い間口のキッチンにもおすすめです。標準的な幅で人気です。
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75cm幅の場合
75cmのトッププレートは横幅が広く、大きな鍋での料理やトッププレートに熱い鍋を仮置きしたい方におすすめです。
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60cmと75cmの商品を探す
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サイズ変更にはレンジフードに注意が必要
ビルトインガスコンロ本体の埋め込む部分のサイズは60cmでも75cmでも同じなので、現在お使いのサイズから変更は可能です。しかし、消防法の定めにより、現在のレンジフードの幅より大きなサイズのビルトインガスコンロを設置することはできません。
また、75cm幅から60cm幅にした場合は、天板の跡が左右7.5cm残ります。
ステップ4トッププレート(天板)の素材をチェック
主流はガラストップ、お手頃なガラスコートトップ、安価なホーロー

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- ホーロー
- 鋼板にガラスの釉薬を焼きつけたもの。傷に強いが塗装が剥げると錆びやすい素材です。
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- ガラスコートトップ
- ホーローにガラスコーディングしたもの。ホーローの強度とガラスの美しさを兼ね備えています。
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- ガラストップ
- 強化ガラス素材でデザイン性が高く、各メーカー豊富に種類があります。
トッププレートは、キッチンの見た目とお手入れのしやすさに影響する重要な部分です。
現在は見た目が美しく、お手入れもしやすいガラストップが主流になっています。
ガラスコートトップ(※メーカーによって呼称は異なります)はガラスほどのクリア感はないですが、お手頃でお手入れもしやすくなっています。
ホーローは一番安価ですが、各メーカーで種類が少ないのと、機能がシンプルになり、色も黒か白と選択の幅が狭くなっています。
カラーも豊富!キッチンの雰囲気に合わせてコーディネートできます
ガラストップやガラスコートトップはカラーが豊富に揃っています。
定番のグレーやシルバー、ブラックが人気ですが、ピンクやオレンジなどキッチンのアクセントになる華やかなカラーもあります。
鏡面仕上げでごとくが映り込み、さらに高級感の出るタイプも。

リンナイ デリシア
(プラチナミラー)

ノーリツ ピアット
(左:ロゼガラストップ 右:フラッシュオレンジガラストップ)
ステップ5グリルをチェック
グリルは価格に合わせて高性能になります
グリルは価格帯で機能が異なります。近年は水無し両面焼きグリルが主流です。
グリルの受け皿に水を入れたり魚を裏返す手間もなく、こんがり焼くことができます
グリルはメーカーでも特色の出る部分ですので、好みに合わせて選びましょう。
>>ステップ7「メーカー・商品を選ぶ」
も参考にしてください。
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ベーシック(10万円前後)
- 焼き網タイプ
- ベーシックな価格帯のものはこちらです。魚を焼くなど基本機能だけで十分な方におすすめです。
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ミドルクラス(15万円前後)
- グリル皿タイプ
- 焼き網よりも洗いやすい専用プレート付きのグリルタイプです。グリル庫内もフラットで掃除しやすくなっています。
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ハイグレード(20万円前後)
- ダッチオーブンタイプ
- グリル機能だけでなく「焼・煮・蒸」の調理から、お菓子やパンづくりなどが可能で幅広い料理が作れます。
ステップ6欲しい機能をチェック
ビルトインガスコンロには便利な機能がたくさん付いています。安価でシンプルな商品でもいいという場合でも、最低限自分が使いたい機能が付いているかチェックしましょう。ここでは主な機能を紹介します。
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- 湯沸かし
- お湯の沸騰を検知し、火力を自動でコントロールし吹きこぼれを防止。その後、一定時間保温します。
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- 炊飯
- 火加減を自動で調整し、手軽にご飯が炊けます。
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- 揚げ物温度調節
- 食材投入時に温度が下がっても素早く検知して温度復帰。揚げ物をカラッとおいしく仕上げます。
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- 水無し両面焼き
- 魚を焼く際に受け皿に水を入れる手間がなく調理可能。両面焼きでこんがりおいしく焼き上げます。
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- ダッチオーブン
- 「焼・煮・蒸」の調理から、お菓子やパンづくりなど、ダッチオーブンが家庭でかんたんに楽しめます。
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- 感震停止
- 強い揺れを感知すると、自動的にガスを遮断します。
検索ページでも機能を絞って検索することができます。
ステップ7メーカー・商品を選ぶ
主なビルトインガスコンロのメーカーはリンナイが過半数のシェアを占め、ノーリツ(ハーマン)が3割、パロマが1割の3社です。
それぞれ多彩な機能があり、使い方や好みに合わせて選べます。
リンナイのビルトインガスコンロ


技術力が高く、ビルトインガスコンロの国内シェアNO.1。コンロでもグリルでも使える万能鍋「ザ・ココット」が付属の「デリシア」シリーズは使いやすさや便利さ、デザイン性すべてを網羅したガスコンロです。
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ザ・ココット
コンロ上でもグリルでも使える!なにかとおいしくできる万能鍋、ザ・ココット!
煮物はもちろん、無水調理や80℃低温調理※、蒸し物など、コンロ上で調理可能なメニューが増えました。
コンロ上とグリルのダブル使いで、同時使用もできて本格的な料理を誰でも気軽に作ることができます。 -
イージークリーン
熱を分散・放熱させて、トッププレート表面の温度上昇を抑えます。
ガラストップは独自の構造により、トッププレートの裏面にアルミパネルを装着し、バーナーまわりの熱を分散・放熱させて表面温度の上昇を抑えるイージークリーン。
イージークリーン非搭載のガラストップに比べてバーナーまわりの温度が69℃※ダウン。煮こぼれや油はねなどの汚れが焦げつきにくく、簡単なお手入れだけでキレイを保ちます。
リンナイのおすすめのビルトインガスコンロ
ノーリツのビルトインガスコンロ


ノーリツは、ビルトインガスコンロや、両面焼きグリル、燻製や低温調理といった革新的な商品をつぎつぎに開発してきました。
多彩な調理が可能なマルチグリルが人気です。
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マルチグリル
グリルは魚を焼くところ…という従来のイメージを一新する、グリルの新常識。浅型と深型の専用容器で、焼く・煮る・蒸すなどの幅広い調理を可能にしました。
上部のバーナーと、温度を細かく見張る温度センサー付き下火バーナーが決め手。ガス火ならではのパワーで、おいしさを閉じ込めながら専用容器で調理します。 -
親水アクアコート
“煮こぼれ、焦げつき、油汚れも”簡単お手入れ。
ノーリツのガラストップコンロには、親水性コーディングを採用。水を浸しておくと汚れが浮き上がり、こびりついた汚れも落としやすくなります。
ノーリツのおすすめのビルトインガスコンロ
パロマのビルトインガスコンロ


歴史のあるメーカーで、「コンロ30分消火あんしんモード」をはじめ、安全性への気配りに注力しています。また、グリルを負担のかからない姿勢で使える「かがまず取手」など使いやすさにも工夫。お手頃な価格のシリーズが多くあります。
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ラ・クック
魚焼きグリルが感動すっきり!ふた付きで上部に穴がないため油がグリル庫内に飛び散りません。また、上部に凹みをつけ対流熱できれいな焼き目がつくように工夫しています。さらに『つまみ』があるから、ミトンでの取り扱いもできます。熱々の状態で、ラ・クックごとテーブルへ。
使ったあとは、食器と同じように洗うだけ。焼き網や受け皿などの片付けよりぐっとラクに。 -
ひろびろ×すっきりトップ
天板のフチも、グリル排気口周辺も、ほとんど凹凸がないフラットデザイン。グリル排気口のまわりがひろびろすっきりしました。サッと拭くだけですっきりキレイになるから、お手入れも時短できます。
パロマのおすすめのビルトインガスコンロ
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