ガスコンロが使えない!?都市ガスとプロパンガスの違いとは
2022年01月24日更新
一般家庭で使われているガスには、地下のガス管からガスの供給を受ける都市ガスと、各家庭に設置したガスボンベからガスを引きこむプロパンガス(LPガス)の2種類があることはよく知られています。けれども両者の違いとなると「そういえば知らないな……」という人が大半ではないでしょうか。今回はこの2つの違いを紹介しながら、それぞれで使えるコンロ・給湯機の特徴についても紹介します。
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1.都市ガスとプロパンガスの違い
都市ガスとLPガスとではその性質、契約するガス会社、ガス料金、使える地域などに違いがあります。
成分と供給方法の違い
都市ガスはメタンを主成分とする天然ガス、LPガスはブタンやプロパンを主成分とする液化石油ガスです。前者の供給にはガス管が必要なのに対して、後者は常温でも8気圧と比較的低い気圧で液化するのでボンベでの運搬が可能だという違いがあり、その結果、ガス管の整備された都市部には前者、整備が行き届いていない郊外や地方都市では後者が多い傾向にあります。
利用できるガス機器の違い
都市ガスとLPガスでは使えるガス機器も変わってきます。
両者による違いはもちろんですが、加えて注意しなければいけないのは、LPガスは全国どこへ行ってもガスの成分はほぼ同じなので「LPガス用」のガス機器ならどこででも使えるのに対し、都市ガスは取り扱い会社によってガスの原料や発熱量が違うため、それぞれのガス種に対応した専用のガス機器を使わなければならないということ。引っ越しなどでガスの種類が変わった場合には、器具の調整や買い替えが必要になります。
供給会社の違い
都市ガスを供給しているのは全国に約200社ある都市ガス事業者。消費者との直接契約に基づいてガスを供給しています。
2015年現在ではこのガス料金は公共料金なので、事業者が勝手に値上げすることはできません。これに対してLPガス事業者は全国に数万社もあり、こちらは自由料金なので金額は事業者ごとに決めることが可能です。契約の仕方や販売店によってガス料金が変わってくるという特徴があります。
料金の違い
上記のような事情に加えて、都市ガスとLPガスとでは発熱量が違うので、そのままではどちらが得か比較することはできません。
京葉ガスのホームページによると、同じ熱量を得るのに必要なガスの量はLPガス20立方メートルがほぼ都市ガス44立方メートルに相当するとのことなので、1カ月にこれだけ使うとして比較した場合、月々のガス代はLPガスだと1万1,200円(平成27年4月一般財団法人日本エネルギー経済研究所石油情報センター発表に基づく) 、都市ガスだと7,100円になります。
ただし導入時の費用は工事などを伴うため都市ガスの方が高く、LPガスは月々の費用に加えて設備費用が上乗せされてかかってくるので、料金を比較する際はそれも計算に入れる必要があるでしょう。
2.ガスコンロのLPガス・都市ガスによる違い
ほとんどのメーカーでは1つの製品についてLPガスモデルと都市ガスモデルの2つを販売しているので、ガスの違いは購入する際に気をつける必要はありますが、モデルの選択には影響しないことがほとんどです。
ただし都市ガスは地域によってさらに細かく7グループ13種類に分かれるので、自宅のガスが都市ガスの場合はこの中でもガス種にあった機器を選ぶことが重要です。使われる地域が少ないガス種だった場合、注文生産になる可能性もあります。
ガスコンロを選ぶ際に、ガス種以外で気にしたいポイントはおよそ以下の通りです。
・横幅サイズ(60cmか75cmのどちらかが標準です)
・天板の素材(ガラストップ、アルミトップ、ガラスコート、ホーローなど)
・コンロのデザイン
・強火バーナーの位置とコンロの口数
・グリル機能(「水なしタイプ」の「両面焼き」が主流です)
・温度自動調整などのコンロ機能
3.給湯器のLPガス・都市ガスによる違い
給湯器の場合は各社からLPガス・都市ガスのどちらにも対応した製品が作られています。例えばキッチンや洗面所でお湯を使いながらお風呂の追い焚きも可能なパロマのFHシリーズや、給湯熱効率を95%まで高めた独自の技術「エコジョーズ」システムを搭載したリンナイのRUF-EシリーズもLPガス・都市ガスのどちらでも使えます。
給湯器を選ぶ際に気にしたいポイントはおよそ以下の通りです。
・号数
水温+25度のお湯が1分間に出る量のことで、数字が大きいほど一度に大量のお湯を使うことができます。大人2人、子供2人の4人家族の場合、24号が目安です。
・お湯張り機能の種別
お湯張りから追い焚き、保温、たし湯まですべて全自動で行ってくれる「フルオート」と、たし湯のみ手動になる「オート」があります。入浴のスタイルや家族の希望に合わせて選びましょう。
・設置場所
屋外壁掛け型、屋外据え置き型など住宅の形態によってさまざまな置き方があります。これも自宅にあったものを選んでください。
4.ガス種は購入前に一度確認を
ガスの種類とガスコンロなどの機材が合っていないと思わぬ事故の原因にもつながります。新しく購入する前、また引っ越しやガスの切り替えなどでガス種が変わる場合は、必ずそのガス種に適した機材なのかを確認するようにしてください。
またモノによっては内部の部品を交換することで他のガス種にも対応できる場合があるので、変更希望の場合は一度メーカーに相談してみるのがおすすめです。
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