中古住宅をリフォームするメリット・デメリットを徹底解説
2022年03月29日更新
最近では、中古住宅を購入してリフォームする人が増えています。中古住宅のリフォームはメリットだけではないため、デメリットも把握した上で判断することが大切です。この記事では、中古住宅をリフォームするメリットとデメリットを中心に解説します。さらに、話題のリフォーム済み中古住宅もあわせて紹介します。
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1.中古住宅を購入後にリフォームする人は多い
新築やリフォーム済み物件は間取りや設備などを選べないため、自分の好みとマッチするとは限りません。中古住宅を購入後にリフォームすれば、希望する条件に合う住空間を手に入れられます。
一般社団法人住宅リフォーム推進協議会が実施した調査によると、若年層では中古住宅を購入後にリフォームする人が多いことがわかっています。中古住宅の築年数は多岐にわたるため、新築よりも物件数が多く選択肢も豊富です。
※出典:一般社団法人住宅リフォーム推進協議会「平成26年度 第12回 住宅リフォーム実例調査」
2.中古住宅をリフォームするメリット
中古住宅を購入後にリフォームすると、購入とリフォームの手順を踏む必要があるので面倒に感じる人もいるのではないでしょうか。それでは、なぜ若年層を中心に中古住宅を購入後にリフォームをする人が増えているのでしょうか。
中古住宅を購入後にリフォームすると、次のようなメリットがあるからです。
自分好みの住空間をつくれる
中古住宅を購入後にリフォームするメリットのひとつは、自分好みの住空間をつくれることです。管理規約の制限を受けやすい中古マンションと異なり、中古住宅ならリフォームの自由度が高いからです。
そのため、中古マンションを購入後にリフォームを検討していても、制限によっては希望通りにいくとは限りません。一方の中古住宅は管理規約自体がないため、間取りを変更するような大規模なリフォームも望めます。
いわゆる古民家と呼ばれる築年数が古い中古住宅でも、外観はそのままで内装や設備を最新のものに取り替えることも可能です。
新築よりも価格がリーズナブル
新築でも自分の好みにマッチする条件の物件が見つかれば、購入意思が高まるでしょう。しかし、新築の価格は基本的に中古住宅に比べて高いです。独立行政法人住宅金融支援機構が実施した調査によると、新築と中古住宅の価格差がわかります。
新築の建売住宅の平均価格が3,494万円だったのに対し、中古住宅は2,574万円でした。住宅は、築年数に応じて価値が下がるのが一般的です。新築でも、誰かが1日でも住むと10%程度の価値が下がるといわれています。
中古住宅は新築に比べてリーズナブルな価格で購入できるため、その分をリフォーム費用に費やすことが可能です。また、中古住宅を購入する際に売り手と価格交渉すれば、値下げにつながる可能性もあります。
※出典:独立行政法人住宅金融支援機構「フラット35利用者調査2019年度」
周辺環境の確認が可能
新築の場合、完成予定の段階で販売が開始されることも少なくありません。未完成の物件は周辺環境の確認はできても、当然ながら外装や内装はほとんど難しいでしょう。一方で中古住宅はすでに完成しているため、周辺環境だけでなく物件自体を確認できます。
物件種別に関わらず、住宅は実際に住んでみないとわからないこともあります。例えば日当たりや風通しの良し悪し、周辺の騒音状況などです。中古住宅は周辺環境や物件自体を事前に確認できるため、入居した後のイメージがしやすくなります。
また、物件を確認した状況によってリフォームしたい場所や間取りなど、希望条件を整理することも可能です。
3.中古住宅をリフォームするデメリット
購入した中古住宅をリフォームする場合、自分好みの住空間がつくれることが魅力のひとつです。ほかのもいくつかのメリットがある一方でデメリットもあるため、事前に確認しておきましょう。
ここでは、中古住宅を購入してリフォームするデメリットを解説します。
入居までに時間がかかる
すでに住人が退去した後の中古住宅は、購入した後は買い手の好きなタイミングで入居可能です。しかし、中古住宅をリフォームする場合、工事が済むまで住める状態ではないため、購入してから入居までに時間がかかります。
リフォーム期間は工事内容によって異なりますが、キッチンやトイレなどの一部の設備だけなら当日~1週間程度で済みます。一方で内装や間取りなどをまとめて変更するフルリフォームは、工事が大掛かりになるので1~2ヵ月半程度かかることも珍しくありません。
住宅ローンの審査が厳しい
住宅の購入は高額な買い物なので、余程資産に余裕がある人以外は住宅ローンを利用する人がほとんどです。中古住宅を購入する場合、新築に比べて住宅ローンの審査が厳しい傾向にあります。
中古住宅は新築に比べて建物自体の価値が低く、担保力が弱いからです。住宅ローンの審査では借入れ時の年齢や年収、勤続年数などのほかに建物の担保力も重視されます。担保力が弱いと、返済が困難になって売却しても回収できないリスクがあるからです。
住宅ローンの審査にクリアできなかったときには、リフォームローンを利用するのも選択肢のひとつです。ただし、リフォームローンは住宅ローンに比べて金利が高めです。
基礎部分の確認が難しい
一口に中古住宅といっても築年数はさまざまで、古いほど劣化したり不具合が起きたりしている部分が多いです。内装や外装などの目で見える部分は、専門知識がなくても十分に確認可能です。
しかし、中古住宅を購入する際には、目で見えない部分まで確認しておくことをおすすめします。なぜなら、住宅の要ともいえる基礎部分は通常の状態では確認が難しいからです。築年数が古い中古住宅では新耐震基準を満たしておらず、補強工事が必要になることもあります。
基礎部分の状態によっては、追加費用の発生やリフォーム内容が制限される可能性もゼロではありません。住宅診断士や一級建築士などの専門家に依頼し、事前に住宅診断を行うことも検討しましょう。
リフォーム以外に費用がかかる可能性もある
中古住宅を購入してリフォームする場合、当然ながら住宅の購入費用とリフォーム費用がかかります。しかし、住宅の状況によってはほかにも費用がかかる可能性があるので注意しましょう。
上記でも少し触れましたが、築年数が古い中古住宅では追加で耐震補強工事が必要になることもあります。費用は工事内容によって異なりますが、120~150万円程度です。また、住宅のメンテナンスは10年に一度が目安だといわれています。
購入直後にメンテナンスの時期を迎えると、リフォーム以外の費用が発生する可能性があることを覚えておきましょう。
4.リフォーム済み中古住宅も視野に入れる
中古住宅を購入後のリフォームを検討している人の中には、間取りやデザインにほとんどこだわりがない人もいるのではないでしょうか。リフォームして自分好みの住空間を手に入れても、工事に高額な費用がかかることも少なくありません。
そんなときには、リフォーム済み中古住宅の購入も検討してみてください。ここでは、リフォーム済み中古住宅の概要やメリット・デメリットを解説します。
リフォーム済み中古住宅とは
近年は、不動産会社や住宅メーカーが買い取った中古住宅をリフォームした上で再販する「リフォーム済み中古住宅」も数多く登場しています。リフォームが施されている場所や設備は、物件ごとにさまざまです。
リフォーム済み中古住宅の中には内装や設備が一新されており、新築と同じような住み心地を得られることもあります。さらには、省エネ性や断熱性を高めるなどリノベーションに近い工事が施されたリフォーム済み中古住宅もあります。
リフォーム済み中古住宅のメリット
リフォーム済み中古住宅はその名の通りすでにリフォームが完了しているため、購入後は買い手のタイミングで入居可能です。仮住まいを用意する必要がなく、引越し代や賃貸の住居費の節約にもつながります。
新しい内装や設備で新築とほとんど変わらない住環境でありながら、新築よりもリーズナブルな価格で購入できます。中古住宅を購入後にリフォームする場合、住宅の購入費用のほかにリフォーム費用が必要です。
一方でリフォーム済み中古住宅なら住宅の購入費用だけを考えれば良いため、資金計画も立てやすくなります。
リフォーム済み中古住宅のデメリット
リフォーム済み中古住宅は内装や外装などがリフォームされているため、築年数が古くても見た目が良いケースがほとんどです。しかし、基礎や耐震構造などの見えない部分が劣化している可能性もゼロではありません。
築年数が古い中古住宅では断熱性が十分ではなく、補修や補強工事が必要にあることもあります。床の断熱リフォームを行う場合、解体の有無で費用は異なりますが、20~120万円程度かかります。
また、床下のシロアリ被害や換気不良などの不具合が起きている可能性もあるため、購入前に確認しておくことが大切です。
5.中古住宅のリフォームで利用できるおもな補助金制度
中古住宅をリフォームする場合、工事内容によっては高額になる可能性もあります。しかし、リフォーム費用の一部を負担してくれる補助金制度がいくつかあります、補助金制度を上手に利用し、リフォーム費用の負担を軽減しましょう。
すまい給付金
すまい給付金は、国土交通省が消費者の税負担を軽減する目的で導入された制度です。利用できるのは新築住宅やマンションのほかに、リフォームを前提とした中古住宅も含まれています。
【支給金額】
一定要件を満たせば、最大50万円が支給されます。支給の対象期間は、物件種別に関わらず2022年12月31日までに引渡しが完了した住宅です。
【おもな要件】
すまい給付金を中古住宅で利用するために必要なおもな要件は、次の通りです。
・ 引渡しまたは工事完了から6ヵ月以内に居住すること
・ 床面積50または平方メートル以上であること
・ 一定の耐震基準と品質が確認された住宅であること
・ 住宅ローンの借入れ期間が10年以上であること
・ 合計所得金額が3,000万円以下であること
・ リフォーム費用が100万円以上であること など
住宅ローンを利用していない場合は、50歳以上の人が購入した住宅も条件のひとつになります。
【申請方法】
すまい給付金の支給を受けるためには、中古住宅に入居した年の翌年に必要書類を揃えて確定申告にて申請します。会社員の場合、2年目以降は確定申告ではなく年末調整でも申請できます。
長期優良住宅化リフォーム
長期優良住宅化リフォームは、高い性能のまま長期間維持する目的でリフォームを行った場合に利用できる補助金制度です。例えば省エネ対策で窓を断熱サッシに交換したり、基礎の劣化対策として床下の防腐処理を行うなど多岐にわたります。
【支給金額】
一定要件を満たせば、最大300万円が支給されます。支給金額は、リフォーム後の性能レベルで異なります。
【おもな要件】
長期優良住宅化リフォームを利用するために必要なおもな要件は、次の通りです。
・ リフォーム前に住宅診断を受けること
・ リフォーム後に一定の性能基準を満たすこと
・ リフォーム履歴や維持保全計画を作成すること など
【申請方法】
個人の住宅をリフォームする場合、所有者ではなくリフォーム業者が申請を行います。そのため、リフォーム前に長期優良住宅化リフォームに該当するかどうかをリフォーム業者に確認しておきましょう。
住宅ローン減税
住宅ローン減税は、中古住宅を購入した後に100万円を超えるリフォームを行った場合に利用できる減税制度です。
【支給金額】
一定要件を満たせば、入居から10年間にわたって住宅ローン残高の1%が所得税から控除されます。
【対象のリフォーム】
住宅ローン減税の対象となるおもなリフォームは、次の通りです。
・ 増築や改築などの大規模な工事
・ 耐震補強工事
・ バリアフリー改修工事
・ 省エネ改修工事
【申請方法】
住宅ローン減税を利用するためには、すまい給付金と同様に中古住宅に入居した年の翌年に必要書類を揃えて確定申告にて申請します。
6.リフォームを成功に導くためには業者選びが大切
同じ工事内容でも、リフォームにかかる費用は業者によって異なります。リフォーム費用の大まかな内訳は材料費と工事費、諸経費です。業者によっては見積もり書に詳細な内訳が記載されていないケースもあるため、契約前にきちんと確認することが大切です。
リフォーム後に本来は不要な工事が行われていても、一度契約書を交わしているのでトラブルに発展する可能性があります。そのため、リフォームする際には信頼できる業者選びが大切です。
リノコの料金には材料費と工事費、諸経費が含まれています。余程イレギュラーなことや追加工事の希望がない限り、基本的に追加で費用が発生することはありません。中古住宅のリフォームをご検討中なら、リノコの専用フォームより気軽にお問い合わせください。
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7.中古住宅をリフォームする際にはデメリットも把握しておこう
この記事では、中古住宅を購入後にリフォームするメリットとデメリットを中心に解説してきました。費用面では、新築を購入するよりも中古住宅を購入後にリフォームしたほうが費用を抑えられます。
その一方で耐震補強や補修工事が必要になった場合は予算をオーバーし、新築の購入費用とほとんど変わらないこともあります。リフォーム費用に不安がある場合は、国の補助金制度や減税制度を利用するのもひとつの手です。
業者によっては他社よりもリーズナブルで質の高いリフォームを実現できる可能性もあるため、業者選びは慎重に行いましょう。
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