ヒートショックを対策できるリフォームの種類と実際の事例を紹介
2022年01月13日更新
冬場になるとヒートショックの可能性が高くなります。とくに浴室や洗面所のような場所は温度差が激しい為、ヒートショック対策が必要です。この記事ではヒートショックを予防できるリフォームの種類や事例を紹介します。
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- 目次
1.ヒートショックとは
冬場のニュースでよく耳にするヒートショック。認知度は高まりつつありますが、どのような現象なのか知らない人もいるのではないでしょうか。ヒートショック対策のリフォーム方法を確認する前に、ヒートショックについて知っておきましょう。
急激な温度差により血圧が変動する現象のこと
ヒートショックとは、急激な温度変化により血圧が大きく変動することです。
人は暖かい場所から、寒い場所に移動すると体を震わせて熱を生み出します。生み出した熱は、血管を収縮させて血液の流れを減らすことで保っていますが、再び暖かい場所に行くと血圧が急降下してしまいます。
このように血圧が急激に上がったり下がったりすることで、心臓に負担がかかり、ヒートショックが起きてしまうのです。
とくに冬場に起こりやすい
ヒートショックは冬場に起こりやすいと言われています。特に入浴しているときに起きやすく、入浴中の事故の約5割が12月~2月に発生しているのです。
このような入浴中のヒートショックは、室内の寒暖差を抑えることで減らせるといわれています。
2.ヒートショックになりやすい人の特徴
ヒートショックになりやすい人には特徴があります。ヒートショック対策のリフォームを紹介する前に、どのような特徴を持つ人がヒートショックになりやすいのか確認しておきましょう。
65歳以上の高齢者
65歳以上の高齢者は、ヒートショックになりやすいといわれています。
さらに75歳を過ぎるとリスクが高くなり、心臓疾患である狭心症や心筋梗塞、ほかにも脳出血・脳梗塞になったことがある人は要注意です。不整脈や高血圧、糖尿病などの持病がある人も気をつけなければなりません。
築年数の古い戸建に住んでいる人
築年数の古い戸建に住んでいる人は、ヒートショックに注意しましょう。
マンションに比べて、戸建は面積が広く室内が寒い傾向にあります。特に築年数が古い場合、床が冷たい、断熱材が入っていない、リビングと浴室やトイレの距離が遠いなど、浴室との寒暖差が激しくなりやすいです。
そのため、ヒートショックのリスクも高くなります。
熱いお風呂を好む人
熱いお風呂を好む人も注意が必要です。熱いお風呂から突然立ち上がると、急激に体温が下がりヒートショックのリスクが高まります。
湯船の温度を1℃下げる、食事・飲食する前に入浴するよう心がけるだけでヒートショックになる確率を下げることができるので、冬場はなるべく湯船の温度を高くしないよう気をつけましょう。
3.ヒートショックを防止するために効果的なリフォーム方法
ヒートショックを防止するためには、洗面所・脱衣室と浴室の温度差を小さくすることが大切です。リフォーム方法として、
・ 暖房器具の設置
・ 家の断熱性能を高める
・ 床暖房を設置する
などがあげられます。
暖房器具や浴室換気扇を設置する
ヒートショック対策で重要なのは温度差をなくすことです。
特に衣服を脱ぐ洗面所や浴室は温度差を感じやすい場所。洗面所や浴室にいる時間が短くても体は冷えてしまうため、暖房器具を置いたり、リフォームで浴室換気扇を設置するなどが効果的でしょう。
浴室が温かくなるとヒートショックを防げるのはもちろん、毎日のお風呂時間が豊かになります。
家の断熱性能を高める
家の断熱性能を高めるのも、ヒートショック対策になります。断熱性能を高めるためには、リフォームが必要です。
たとえば、壁や天井に断熱材を敷き詰める、天井に断熱綿を吹き込むなどの方法があります。ほかにも、窓やサッシなどの断熱リフォームもおすすめです。冬場は窓やサッシから冷たい風が吹き込んできます。内窓をつけるだけで、寒さがかなり軽減されるでしょう。
床暖房を設置する
ヒートショック対策として、床暖房を設置するのも良いでしょう。
「エアコンをつけても足元が寒い」と悩む方も多いのではないでしょうか。エアコンの場合、暖かい空気が上にたまりやすく、どうしても足元が冷えやすいのがデメリットです。特に冷え性の人は床が冷たいのは辛いものですよね。そんな足元の冷えを解決してくれるのが床暖房です。
床暖房には温水式と電気ヒーター式が存在します。それぞれメリット・デメリットがあるので、住んでいる家に合わせて選びましょう。床暖房は、初期費用がかかるものの、耐用年数が長くメンテンナンスが不要なのがメリットです。リフォームする際には床暖房タイプの床材もあるので、ぜひ確認してみてください。
窓を2重サッシにする
窓を2重サッシにするのもおすすめです。
窓が多いと、太陽の光が入ってきて部屋の中を明るくできるメリットがあります。しかし、外気が入ってくるデメリットも。せっかく暖めた空気も、窓の隙間から入ってきた冷気によってすぐに寒くなってしまいますよね。
防寒効果のあるカーテンを設置するのも良いですが、2重サッシにするのがおすすめです。
4.ヒートショック対策リフォームの事例と工事費用
ここからはヒートショック対策のリフォーム事例と工事費用を紹介します。ここでは4つのパターンを見ていきましょう。
※リフォーム費用は施工当時の価格です。現在とは異なる場合があります。
case.1
在来工法の浴室からシステムバスへリフォーム|東京都足立区のお客様
リフォーム内容 | 在来浴室→システムバスへのリフォーム |
メーカー:商品 | リクシル:アライズ |
リフォーム費用 | 総額940,000円(税込) |
コメント:在来工法の浴室からシステムバスへリフォームしました。在来工法の風呂とは、モルタルとタイルを使用して作られた昔ながらのデザインです。在来工法の風呂はタイルのため、冷えやすくヒートショックのリスクも上がってしまいます。
今回は、リクシルのアライズにリフォームしました。アライズの浴槽は「サーモバスS」というお湯が冷めにくい構造になっています。加えて、床は「キレイサーモフロア」となっており、リクシル独自の技術で足裏から逃げる熱を少なくし、冷たさを感じにくくしてくれるのが特徴です。
詳しくはこちら
case.2
三菱の浴室換気扇・バスカラットが快適なお風呂にします|埼玉県朝霞市のお客様
リフォーム内容 | 浴室換気扇の交換 |
メーカー:商品 | 三菱:バスカラット |
リフォーム費用 | 総額223,900円(税込) |
コメント:冬場の浴室はとにかく寒いですよね。浴室の全体リフォームが難しい場合、浴室に換気扇をつける方法もあります。
最新型の浴室換気扇には、衣類乾燥・浴室乾燥・暖房・涼風・換気の5つの機能が搭載されているので、浴室換気扇の暖房機能を使えば、入る少し前につけておくと風呂場を暖められて、ヒートショックの予防にもなります。
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case.3
窓をペアガラスに交換して利便性や防犯性も高まる|岡山県岡山市東区のお客様
リフォーム内容 | 窓をペアガラスに交換 |
メーカー:商品 | - |
リフォーム費用 | 総額180,000円(税込) |
コメント:ペアガラスに交換しました。断熱効果が高く、冬は暖房・夏は冷房の使用量を減らすことができ省エネ・節電につながり、お部屋の急激な温度変化を抑える効果も期待できます。
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5.ヒートショック対策リフォームを賢くおこなうためのポイント
ヒートショックリフォームをおこなう際は、2つのポイントを抑えておくと良いでしょう。それぞれのポイントについて説明します。
マンションの場合は管理規約を確認
マンションも間取りによってはヒートショック対策のリフォームが必要です。マンションは戸建のように自由にリフォームできません。リフォームする際は管理会社に確認が必要になります。
集合住宅のため、リフォーム工事をおこなって良い時間帯も限られている可能性があります。確認せずにおこなってしまうと、トラブルの原因に繋がりかねません。リフォームする際はマンションの管理規約を必ず確認しておきましょう。
補助金や助成金を活用する
リフォームを実施する前に国の介護保険からの補助金や、自治体からの助成金について確認しておきましょう。
介護保険からの補助金は、
・ 工事前に申請が必要
・ 補助金を受ける人が要支援・要介護認定を受けている
などの条件があります。支給される場合、支給額は約9割で上限が18万円。自治体からの補助金や助成金に関しては、自治体によって条件が異なるので確認が必要です。
ユニットバスへの交換や高断熱浴槽を設置することで「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の補助金が受けられます。
なお、手すりの取付や段差の解消、滑り防止などのリフォームをおこなえば「高齢者住宅改修費用助成制度」の助成金も申請できる可能性があります。しかし、条件が決まっているので確認が必要です。
もし、介護者が家族にいて、まだリフォームしていない場合は活用してみてください。
6.まとめ:ヒートショック対策リフォームをして事故を未然に防ごう
今回は、ヒートショック対策のリフォームについて紹介しました。
ヒートショックは、誰にでも起きる可能性がある現象です。特に、65歳以上の高齢者や心臓に疾患がある人はヒートショックのリスクが高まると言われています。
ヒートショック対策として、床暖房や浴室に換気扇を設置する、断熱材を敷き詰めるなどのリフォーム方法があります。家で過ごす時間を快適にするためにもリフォームを検討してみてくださいね。
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