クッションフロアとフロアタイルは何が違う?リフォーム事例を紹介
2022年04月21日更新
クッションフロアとフロアタイルは、材質だけでなくそれぞれ特徴が異なります。この記事では、クッションフロアとフロアタイルの違いを徹底解説します。費用相場や実際のリフォーム事例も併せて解説するので、床のリフォームを検討している方は必見です。
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- 目次
1.クッションフロアとフロアタイルの特徴
戸建てやマンションなどの住宅に使用される床材は、おもにフローリングとクッションフロア、フロアタイルの3種類です。
リフォームする際に選ぶ床材を変えると、部屋の雰囲気だけでなく踏み心地やお手入れのしやすさに違いが出ます。
それぞれ遮音性や耐久性などの性能も異なるため、さまざまな項目を比較して部屋に適した床材を選ぶことが大切です。ここではクッションフロアとフロアタイルにフォーカスし、それぞれの特徴やメリット、デメリットをメインに解説します。
クッションフロアとは
まずは、クッションフロアの特徴やメリット、デメリットから解説します。おもに3種類ある床材の中でも、特に人気が高いのがクッションフロアです。クッションフロアに使用されている材質は、塩化ビニール素材です。
形状は1枚のシート状になっており、カーペットを敷くように張り付けて床を完成させていきます。部屋の広さに合わせて容易にカットできるため、最近ではDIYで床をリフォームする人も増えています。
塩化ビニール素材は水を弾くため、キッチンや洗面所などの水回りに使用されることが多い床材です。
メリット
クッションフロアには、ほかの床材にはないさまざまなメリットがあります。
・ 耐水性が高い
・ 張り替えしやすい
・ コスパが良い など
プラスチックの一種である塩化ビニール素材は、水を弾く性質があるので耐水性が抜群です。耐久性にも優れているため、上下水道のパイプや靴、文房具などにも使用されています。
床をリフォームする際には、床材によって施工方法が異なります。クッションフロアは1枚のシート状になっており、必要な大きさにカットした後に接着剤で張り付ける施工方法です。
カッターや接着剤があれば気軽にDIYできるため、業者に依頼せずに自身でリフォームする人も少なくありません。また、クッションフロアはフローリングやフロアタイルに比べて価格がリーズナブルです。
デザインのラインナップも豊富なので、部屋のテイストや自分好みに合わせたものを選べます。
デメリット
耐水性やデザイン性に優れたクッションフロアには、次のようなデメリットもあります。
・ 経年劣化が早い
・ 耐擦傷性が低い
・ カビ対策が必要 など
クッションフロアをリフォームする際には、土台とシートを接着剤で張り付けます。フローリングやフロアタイルでも接着剤を使用しますが、クッションフロアは比較的剥がれやすいことが難点です。
フローリングやフロアタイルの形状がピース状なのに対し、クッションフロアは1枚のシート状だからです。剥がれた部分にゴミやホコリが溜まるので、定期的にメンテナンスをしなければなりません。
塩化ビニール素材が使用されたクッションフロアは柔らかいことがメリットでもありますが、表面の耐擦傷性は低いので傷が付きやすいです。
例えば食器棚やタンスなどの重い家具を長時間置くと、凹んで表面に跡ができてしまいます。
また、塩化ビニール素材は水を弾く性質がありますが、通気性はほとんどありません。接着剤が剥がれた部分から湿気が入り込むと、カビが発生するリスクがあるので注意しましょう。
フロアタイルとは
次に、フロアタイルの特徴やメリット、デメリットを解説します。
フロアタイルに使用されている材質は、クッションフロアと同じ塩化ビニール素材です。形状は正方形または長方形のピース状で、パズルを完成させるように並べて張り付けていく形で施工します。
表面が柔らかいクッションフロアに対し、フロアタイルは硬く傷が付きにくいことが特徴です。デザイン性にも優れており、まるで天然木を使用したフローリングのようなリアルな木目柄もあります。
メリット
フロアタイルのおもなメリットは次の通りです。
・ 耐水性が高い
・ 耐久性が高い
・ お手入れしやすい など
フロアタイルはクッションフロアと同じ塩化ビニール素材が使用されているため、耐水性に優れています。クッションフロアよりも硬めに加工されており、重い家具を置いても跡がつくことはほとんどありません。
耐水性と耐久性の高さから土足での使用にも適しており、店舗の床にフロアタイルが導入されることも多いです。また、フロアタイルは一つひとつがピース状なので、汚れたり傷が付いたりしても一部だけを交換できます。
一般的なフローリングは定期的なワックスがけが必要ですが、フロアタイルは不要でお手入れもしやすい床材です。
デメリット
フロアタイルのデメリットを解説します。
・ クッションフロアに比べてコストが高め
・ 防音性は低い
・ DIYには不向き など
3種類ある床材の中でも価格がリーズナブルなクッションフロアに対し、フロアタイルはやや高コストになります。しかし、クッションフロアと異なり部分的な交換が可能なので、メンテナンスにはほとんどコストがかかりません。
耐水性や耐久性に優れたフロアタイルですが、クッション性がないので防音や遮音目的での使用には不向きです。マンションでのリフォームを検討している場合は、管理規約で指定されている床材の対象外になる可能性があるので注意しましょう。
また、フロアタイルをDIYでリフォームすること自体は可能ですが、クッションフロアに比べて容易ではありません。床のDIYに慣れておらずキレイな仕上がりを求める場合は、業者に依頼した方が良いでしょう。
2.クッションフロアとフロアタイルの違い
ここからは、クッションフロアとフロアタイルの違いを解説します。
施工方法の違い
クッションフロアの形状は1枚のシート状で、床に敷いて接着剤で張り付けます。
一方のフロアタイルはピース状なので、1枚ずつ接着剤で張り込む必要があります。どちらも柔らかい素材で必要な大きさにカットしやすいため、DIYも可能です。
よりリフォームしやすいのは、1枚の重さが軽いフロアタイルです。フロアタイルはカーペットのように1枚のシート状になったクッションフロアよりも扱いやすく、それほど力を加えなくても張り付けられます。
床の施工方法には、既存の床に新たなものを張り付ける重ね張りと既存の床を剥がした土台の上に新たなものを張り付ける新規張りの2種類があります。
カーペットや畳の部屋にそのままフローリングは張れないため、クッションフロアやフロアタイルにリフォームする際には基本的に新規張りが適用されます。
見た目の違い
クッションフロアとフロアタイルは同じ塩化ビニール素材を使用していますが、見た目に大きな違いがあります。なぜなら、クッションフロアとフロアタイルは形状が異なるからです。
クッションフロアは1枚のシートにデザインが施されているため、継ぎ目がありません。一方のフロアタイルは形状がピース状なので、タイルとタイルの間にどうしても継ぎ目ができてしまいます。
飲み物や調味料などを床にこぼすと継ぎ目に水が入り、接着剤が剥がれる原因になるので注意しましょう。水による劣化を防ぐためには、耐水性が高い接着剤を使用するのも選択肢のひとつです。
3.クッションフロアやフロアタイルがおすすめの部屋
床のリフォームは、どのような部屋を検討していますか。ここではクッションフロアやフロアタイルがおすすめの部屋を解説するので、ぜひ参考にしてください。
クッションフロアがおすすめの部屋
キッチンやトイレ、洗面所などの水を使用する場所にはクッションフロアがおすすめです。クッションフロアに使用されている塩化ビニール素材は耐水性が高く、水を吸収しにくいからです。
水が付いても一般的なフローリングのように染み込むことがなく、表面を拭くだけなので掃除の手間が省けます。マンションの場合、子供の足音が階下に伝わらないか心配な方も多いのではないでしょうか。
クッションフロアは裏面にクッション材が張り付けられているため、幼い子供がいる部屋に最適です。ただし、多くのマンションは管理規約で床材の遮音等級に指定があります。
クッションフロアでも指定された遮音等級を満たしていなければ、使用できない可能性があるので注意しましょう。
また、クッションフロアは弾力性があるため、重い家具を置くと跡がつきやすいです。そのため、クッションフロアは重い家具が少ない部屋での使用をおすすめします。
フロアタイルがおすすめの部屋
フロアタイルは耐久性が高いですが、熱には弱いので注意しましょう。熱によってフロアタイルが膨張するリスクがあるため、床暖房が必要な部屋にはほかの床材を検討した方が良いでしょう。
フロアタイルは土足での使用にも適しているため、店舗で導入されることも少なくありません。しかし、継ぎ目の隙間から水が染み込んで床材が剥がれる可能性もあるため、玄関の土間には使用しない方が良いです。
また、フロアタイルはクッションフロアに比べてクッション性が低いため、マンションの階下に足音が伝わりやすい子供部屋以外で使用すると良いでしょう。
4.床のリフォーム費用の相場
床のリフォーム費用は、平均で10万円程度になります。場所に関わらず、リフォーム費用は選ぶ床材やメーカー、グレードによってリフォーム費用は変動するのが一般的です。床の場合、これらの項目に加えて面積や現状、施工方法がリフォーム費用に影響を及ぼします。
項目 | |
---|---|
内容 | |
面積 | ・ 業者の多くは帖数または床面積で料金を設定 ・ 部屋が広いほどリフォーム費用が高くなる |
現状 | ・ 既存の床を剥がしたときの状態によってリフォーム費用が変動 ・ 状態が悪ければ別途修繕工事が必要 |
施工方法 | ・ 重ね張りと新規張りの2種類がある ・ 重ね張りに比べて新規張りはリフォーム費用が高い |
新規張りでリフォームを行う場合、既存の床材の撤去や処分が必要になるので重ね張りに比べて費用が高くなります。床のリフォームでは面積や状態によって費用が変動するため、予算をオーバーしてしまう可能性があります。追加費用が発生するケースもあるため注意しましょう。
リノコでは現地の下見調査~見積もり作成まで無料で行っております。床張り替えリフォームをご検討中の方は是非お気軽にお問い合わせください。
5.クッションフロア・フロアタイルのリフォーム事例
それでは最後に、クッションフロアとフロアタイルのリフォーム事例を3例紹介します。
※リフォーム費用は施工当時の価格です。現在とは異なる場合があります。
case.1:クッションフロア
フローリングからクッションフロアへ張り替えをしました|神奈川県鎌倉市のお客様
リフォーム内容 | 洗面所/リビングの床材張り替え (フローリング→クッションフロア) |
メーカー:商品 | サンゲツ:PM-20189 |
リフォーム費用 | 総額73,500円(税込) |
コメント:洗面所とリビングの床には、ダークブラウンのフローリングが張られていました。洗面所は石目柄で明るいカラークッションフロアに張り替え、空間が明るい印象に変わりました。
リビングにも洗面所と同じ床材を使用し、フローリングとクッションフロアの境目にはパスタラインと呼ばれる金具を設置しています。パスタラインを設置すると、床材の境目が剥がれにくくなります。
詳しくはこちら
case.2:フロアタイル
ナチュラルなフロアタイルでお手軽にイメージチェンジ|東京都板橋区のお客様
リフォーム内容 | 玄関/廊下の床材張り替え (フローリング→フロアタイル) |
メーカー:商品 | サンゲツ:ET-302 |
リフォーム費用 | 総額117,300円(税込) |
コメント:古くなったフローリングは、一部が陥没している状態でした。今回選んだ床材は、デザイン性が高く部屋に馴染みやすいサンゲツのET-302です。木目調のデザインでベージュカラーに張り替えたところ、もともと置いてあったダークブラウンの家具とマッチして落ち着いた空間にイメージチェンジできました。
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case.3:フロアタイル
明るい色のフロアタイルで踏み心地も改善!|東京都目黒区のお客様
リフォーム内容 | 洋室の床材張り替え (フローリング→フロアタイル) |
メーカー:商品 | サンゲツ:WD-923 |
リフォーム費用 | 総額232,000円(税込) |
コメント:フローリングはクッションフロアのようにクッション性がないため、通常は踏み込んでも沈む感覚はありません。部屋全体をフロアタイルに張り替えたところ、以前のような沈む感覚はなくなり、踏み心地が改善されました。
詳しくはこちら床材張り替えリフォーム事例
6.まとめ:目的や場所に適した床材にリフォームしよう
床のリフォームにかかる費用は10万円程度が相場ですが、現状や施工方法などのさまざまな項目によって変動します。リフォーム費用は、面積が広く施工方法が複雑になるほど高くなりやすいです。
クッションフロアとフロアタイルでは適した部屋や性能が異なるため、目的や場所に適した床材を選んで床のリフォームを成功させましょう。
最後にここまでご紹介したクッションフロアとフロアタイルの違いを簡単にまとめたので、リフォームの参考にしてください。
クッションフロア | フロアタイル | |
---|---|---|
メリット | ・ 耐水性が高い ・ 張り替えしやすい ・ コスパが良い | ・ 耐水性が高い ・ 耐久性が高い ・ お手入れしやすい |
デメリット | ・ 経年劣化が早い ・ 耐擦傷性が低い ・ カビ対策が必要 | ・ コストが若干高い ・ 防音性が低い ・ DIYに不向き |
主な使用箇所 | ・ 子ども部屋 ・ キッチン ・ トイレ ・ 洗面所 | ・ リビング ・ 居住スペース ・ 店舗 |
リノコでは現地の下見調査から見積もり作成まで無料ですので、床のリフォームをご検討中の方はぜひリノコへご相談ください。
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