浴室のリフォームに使える補助金制度とは?条件や申請方法も紹介
2022年03月15日更新
浴室リフォームは工事費用が高額になることもありますが、補助金制度を活用すると工事費用を抑えることができます。介護保険からの補助金だけでなく、国や地方自治体に申請できるリフォーム補助金制度もあります。補助金や申請方法について詳しく解説します。
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1.補助金制度が使える浴室リフォームの種類
長年使ってきた浴室を高性能のユニットバスにリフォームしたい、親のために浴室バリアフリーにしたいなど浴室のリフォームを考えているなら、できるだけコストを抑えたいと思いますよね。
適用条件を満たしたリフォームなら補助金制度を利用することができます。浴室リフォームのすべてが補助金制度の対象になるわけではないので注意しましょう。
浴室の段差の解消や、滑りにくい床材への変更、浴室内に手すりを設置するなどバリアフリー化するリフォームなら、介護保険の補助金制度やバリアフリーリフォームの補助金申請を行うことが可能です。
自治体によってはバリアフリーでなくても、長期優良住宅化に資するリフォームに補助金や助成金を交付していることもあります。ホームページなどで住宅の補助金制度について知ることができます。
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2.浴室のリフォームに使える補助金制度
浴室リフォームで申請できる補助金制度は、国土交通省が提供している「ライフサポート推進事業」、「介護保険の補助金制度」、「地方自治体が提供している補助金制度」があります。
ライフサポート推進事業
条件 | ・劣化対策 ・耐震性(新耐震基準適合等のための工事) ・省エネルギー性能を向上させるための工事および設備改修 ・バリアフリー対策(共同住宅のみ対象) ・維持管理(清掃・点検・補修・更新)を容易にするための改修工事 ・可変性(共同住宅のみ) |
補助金額 | 対象費用の三分の一(上限100万円/戸) |
介護保険補助金制度
条件 | ・手摺りの取り付け ・段差解消 ・滑り防止のための浴室や通路の床材変更 ・引き戸等への扉の付け替え ・対象の工事に付随する改修工事 |
補助金額 | 所得に応じて7~9割の補助(上限18万円) |
自治体の補助金制度
条件 | 自治体が設定 |
補助金額 | 自治体が設定 |
ライフサポート推進事業
ライフサポート推進事業は国土交通省が行っている事業で、高齢者の住環境改善のために既存住宅の性能向上を図るリフォームやメンテナンスについて費用の一部を国が負担するというものです。
対象になるリフォームやそれに付随する工事費の1/3が補助金として支払われ、上限100万円まで可能です。
適用条件
ライフサポート推進事業の補助の適用には住宅の規模が一定の水準を満たす必要があります。
住宅の種類によって対象になる広さに違いがありますが、規模が小さい場合には適用外になるので注意してください。
種類 | 適用対象になる工事後の住宅規模 |
戸建て | 55㎡2以上(1人世帯の一般型誘導居住面積水準) |
共同住宅等 | 40㎡以上(1人世帯の都市居住型誘導居住面積水準) |
戸建て/共同住宅共通条件 | 少なくとも1階の床面積が40㎡以上 (階段部分を除く面積) |
申請方法
リフォーム業者を選定して、ライフサポート推進事業の補助金申請したい旨を伝えます。適用対象になるリフォームプランを作成し工事内容が決まった後、補助金の申請をします。
申請が終わったら、審査結果を待ちましょう。補助金の交付が決定してから着工してください。審査が通らなかったときにすでに工事が始まっていると、申請を再提出しても適用対象外になる場合があるからです。
申請方法 | 1.リフォーム業者を選定し補助金申請希望伝える 2.リフォームプランを作成 3.工事内容が決まったら国土交通省に補助金の申請を提出 4.補助金の交付決定後に着工する |
介護保険の補助金制度
家族の介護が必要になり、安全性や性能向上のために浴室リフォームを行う場合に介護保険からの補助金を利用することができます。
適用条件
介護保険の補助金を受けるには、利用する人が介護保険の被保険者であることが必須です。40歳以上で要介護認定されており、「要支援1~2」または「要介護1~5」に認定されていることが条件です。
さらにリフォームする対象の住宅が、被保険者の住所と一致していることや、そこに居住している実態があること、利用者が介護施設に入居していたり、病院に入院していないことも条件に含まれます。
適用条件 | ・介護保険の被保険者 ・要介護認定で「要支援1~2」又は「要介護1~5」に認定されている ・住宅が被保険者の住所と一致 ・利用者が福祉施設や病院に入っていない |
申請方法
自治体から介護保険の認定を受けます。その後ケアマネージャーに介護に役立つどんなリフォームが必要か相談しましょう。
内容が決まったら、リフォーム業者を選んで、ケアマネージャーの同席のもと工事内容を決定します。
見積もりや契約書ができたら工事の前に自治体に補助金の申請書類を提出します。申請は必ず工事開始前に必要なのでタイミングを間違わないようにしてください。
申請後、工事を開始します。
給付方法は償還払いなので、工事完了後に利用者が工事業者に費用を全額支払い、自治体に再度必要書類を提出し補助金の交付依頼をします。
リフォーム完了後に補助金が給付されます。
申請方法 | 1.介護認定を受ける 2.ケアマネージャーにリフォームについて相談する 3.工事業者の選定、ケアマネージャー同席で工事計画を立てる 4.見積もりや契約書の作成 5.工事開始前に自治体へ補助金の申請に必要な書類を提出 6.工事開始→完了後業者へ支払いを行う 7.自治体に工事後の必要書類を提出 |
地方自治体独自の補助金・助成金
地方自治体で住宅リフォーム資金の補助や助成金を支給してくれる場合があります。
それぞれの自治体で対象となる工事や適用条件、補助の金額などは異なるので、自分の住んでいる自治体のホームページなどで確認してみましょう。
自治体で運用されている補助金制度「渋谷区」
渋谷区では「住宅簡易会衆工事費助成」があります。
渋谷区に住民登録があり、区内にある住宅のリフォームで、消費税を除く工事費が5万円以上なら申請できます。この制度を利用することで、消費税を除く工事費用の20%、上限10万円まで助成されます。ただし、時期によっては実施していない可能性もあるため、事前に役所へ問い合わせてから利用するのが良いでしょう。
自治体で運用されている補助金制度「仙台市」
仙台市では世帯全員が65歳であれば受けられる「住宅改造費の助成制度」があります。
介護保険の住宅改修費と合わせて利用することができ、対象となる工事費用の3/4、限度額60万円まで助成金交付可能です。
自治体で運用されている補助金制度「市川市」
千葉県市川市では「あんしん住宅助成制度」があります。住宅のリフォームを市内の施工業者に依頼すると利用できます。
手すり設置、段差解消、トイレ・浴室改修などのバリアフリー化のリフォームや、省エネルギー化のため高断熱浴槽設置などの工事費用の1/3、上限10万円まで助成金が交付されます。
3.補助金を申請する際の確認事項
・ 補助金申請のタイミングを確認する
・ 公的補助金が受付終了していないか確認する
・ 施工業者が指定されていないか確認する
補助金を申請する際の確認事項についてみていきます。
補助金申請のタイミングを確認する
補助金の申請のタイミングは、どの補助金制度に申し込むかによって異なります。
例えば、介護保険の補助金制度であれば工事内容が決まり見積もりをとって申請を提出します。申請後工事をはじめることができますが、完成した後もう一度交付申請を行って受理されて給付金が交付されます。
別のケースは、ライフサポート推進事業のように、工事前に補助金申請を行い、審査が通り助成金の交付が決定してから工事をスタートさせる必要があります。この場合、申請中に工事をはじめると適用外とみなされてしまうので注意してください。
どの補助金制度を使うか決めたら、申請のタイミングをしっかり確認しておきましょう。
公的補助金が受付終了していないか確認する
国や地方自治体の補助金制度は、申請を受付る期間や、あらかじめその年度内に使える予算が決まっています。
受付期間内であっても、予算を使い切ってしまうと申請受付を終了してしまうので、最新情報を確認しましょう。
リフォームすることが決定したら早めに申請するために、必要書類を揃えるなど準備をしておきましょう。
施工業者が指定されていないか確認する
地方自治体の補助金制度を利用するには、施工者要件が適用条件に含まれることがあります。
要件には、その自治体の業者であることや、自治体内に本店を構えていること、施工者の住民票が自治体にあることなど細かく決まっていたり、指定された業者の利用が必要なこともあります。
施工業者選びでも適用対象外になってしまう可能性があるので事前に確認しましょう。
4.補助金と併せて使えるリフォーム減税制度
各補助金制度と併せて利用できるリフォーム減税制度もあります。これはリフォームを行ったときに税金の控除や減額の優遇を受けられるものです。
主な減税としては、所得税と固定資産税があげられます。
所得税の減税は3種類
所得税の減税は「住宅ローン減税(控除)」「ローン型減税(控除)」「投資型減税(控除)」の3種類あります。どの減税制度も初年度に確定申告をします。
住宅ローン減税(控除)
対象 | 返済期間が10年以上の住宅ローン・リフォームローンを利用 |
控除額 | 年末時点のローン残高×1%(上限40万円) |
控除期間 | 10年 |
ローン型減税(控除)
対象 | 返済期間が5年以上のリフォームローンを利用 |
控除額 | 年末時点のローン残高×1~2%(上限12.5万円) |
控除期間 | 5年間 |
投資型減税(控除)
対象 | ローンの利用有無にかかわらず利用できる |
控除額 | 国土交通省が定める各部位ごとの標準工事費の10%(上限20万円) |
控除期間 | 1年間 |
固定資産税も減額される
令和4年3月31日まで実施される減税制度です。適用要件を満たすリフォームを行った場合に工事完了の3ヶ月以内に申告手続きを行うと固定資産税の減額を受けることができます。
浴室の改良などのバリアフリーリフォームは、改修工事費から補助金等を控除した金額が50万円以上だと固定資産税が1/3減額されます。
ただし家屋の免責が100㎡2相当分までなので、それを越した分は適用外になります。
5.補助金制度でお得にリフォームを
浴室リフォームは、国・介護保険・地方自治体がそれぞれで補助金制度を設けています。バリアフリーリフォーム以外でも助成金が交付されることがあるので、自分の住んでいる自治体の補助金制度を調べてみましょう。
補助金の交付条件や金額は、それぞれの補助金制度によって違います。
また申請のタイミングや補助金・助成金の交付までの申請手順も違うので、適用対象外にならないように注意してください。
補助金制度と併せて利用できる減税制度もあるので忘れずに申告しましょう。
浴室リフォームの補助金制度を活用する場合にも、自宅の浴室リフォームがどのくらいの金額になるかは、計画を立てるのに重要です。
リノコでは無料でリフォームの現地調査、見積りを承っております。ぜひ一度ご相談ください。
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