お風呂の浴室暖房機とは?種類や特徴、リフォーム事例を紹介
2022年02月24日更新
冬のお風呂は寒いので入るのに躊躇する人も多いのではないでしょうか。寒い浴室を温めるのに便利なのが浴室用の暖房機です。この記事では、一般的な浴室暖房機について解説します。さらに、暖房機を取り付ける工事内容や注意点、おすすめの浴室暖房機についてもご紹介します。
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1.浴室暖房機の種類
浴室は日中あまり使わない空間のため、家の中で最も温度が低くなりやすい場所です。冬場は暖房が行き届かない所でもあるので、お風呂を使わないときは温度がかなり低い状態です。この状態でお風呂に入ると、ヒートショックを起こす危険があります。
そこで役立つのが浴室暖房機です。最近では、暖房機能だけではなく、乾燥や換気などの機能も付いていますので、入浴時だけではなくカビ防止や、洗濯ものを干す場合に役立ちます。
浴室暖房機には次のようなタイプがあります。
どれも手軽に付けられるものから工事が必要なものとサイズによってまちまちです。ここでは設置方法と動力に分けて解説します。
設置方法別の特徴
設置方法の違いによって次の3タイプに分けられます。
・ 天井埋め込みタイプ
・ 天井付けタイプ
・ 壁掛けタイプ
それぞれ詳しくご紹介します。
天井埋め込みタイプ
天井に穴をあけ、暖房機を埋め込むタイプです。
天井の中にはめ込む形になるので見た目がすっきりしています。種類も豊富なので予算に合わせて選ぶことができます。
ただし、天井裏に機器をはめ込めるだけの空間がないと設置できませんし、天井機器をはめ込めるだけの穴をあける工事をすることになりますので、別途工事費がかさみます。
天井付けタイプ
天井に吊り下げるタイプです。
天井裏の空間がなくてもつけられるので、穴あけ工事の必要がありません。埋め込みタイプよりも簡単に取り付けられます。賃貸や一時的に付けたい場合に便利です。
ただし、種類が少ないのがデメリットですし、価格も埋め込みタイプに比べて高額なものが多いです。また、最近の天井付けタイプは天井裏の梁などにつけるため、天井埋め込みタイプの暖房機を吊り金具で取り付ける方法を取っていることがあるようです。
壁掛けタイプ
壁面につけるタイプです。
暖房機のサイズが合えば取り付けることができます。そのため、ユニットバスだけではなく、在来工法の浴室にも後付けの暖房機として向いています。取り付けが簡単な分、費用が安く抑えられ、工期も短く済みます。
ただし、家屋の外に面している壁にしかつけられません。また、浴室に窓がある場合、窓の大きさや位置によっては窓が邪魔をして暖房機を取り付けられない場合もあります。事前に下見をしてもらう必要があります。
動力別の特徴
暖房機は、一般的に電気で動くものというイメージがありますが、ガスで動くものもあります。
ただし、電気式をガス式に、あるいはガス式を電気式に換えると、それだけ工事費用がかさんでしまいます。
特別な理由がない限りは、電気式なら電気式、ガス式ならガス式の暖房機を取り付けるのがいいでしょう。
電気式
一般的に使いやすいのが電気式です。これは浴室内にプラグがなければ使用できません。もし、プラグがない場合、電気工事をする必要があります。
なお、電気式には、「電気ヒーター式」と「電気ヒートポンプ式」の2タイプがあります。「電気ヒーター式」は、機器内部で温めた温風を外に流す、いわゆる電気ストーブと同じ仕組みです。
これは工事が簡単なので費用も安く済みます。ただし、熱量が低いので、温まるのに時間がかかったり、乾燥機能もお風呂仕様なので洗濯物を乾かすには向いていません。
一方、「電気ヒートポンプ式」は浴室外から取り込んだ空気を温める仕組みになっています。「ヒーター式」と比べて、暖房および乾燥力が高いですが、光熱費は安く抑えられます。
ガス温水式
ガス式は、外付けの熱源機で沸かしたお湯を暖房機内で循環させながら温風を浴室内に広める仕組みです。
これは暖房機自体に湯沸かし機能がないため、別途給湯器が必要です。すでに給湯器などを使用している場合は問題ありませんが、付いていない場合は工事が必要になります。
ガス暖房機は、温める力に優れているので、短時間で浴室内を温めることができます。同様に乾燥機能も優れているので、洗濯ものの乾燥にも力を発揮します。ただし、光熱費は電気に比べると高くなるので注意が必要です。
なお、ガス温水式は電気式に比べ需要が少ないため、現在製造しているのはリンナイとノーリツの2社となります。
2.浴室暖房機の費用相場
浴室暖房機は、設置するタイプや設置場所によって工事費が異なります。
ここでは標準的なサイズや機能の機種を取り付けた場合の費用について考えてみます。なお、多くのリフォーム会社は本体価格に工事費を含んでのセット価格にしています。この場合は、追加工事は別料金の場合が多いので、事前に確認が必要です。
天井埋め込み(ビルトイン)タイプ
天井埋め込み式は、交換だけでしたら追加工事はほとんどかかりませんが、電気の配線やガス工事などが必要な場合は、追加料金がかかります。
また、照明が邪魔をしてそのままでは付けられない場合や機器のサイズを以前のより小さいサイズにする場合も天井に手を加えるため追加工事の対象になります。
天井付け(吊り下げ )タイプ
天井付けタイプは、天井に開口部を大きくする必要はなく、取り付けるスペースがあれば、すぐに取り付けられます。ただし、電気配線の都合上、新たに電気工事をすることもあります。
壁掛けタイプ
壁掛けタイプは、取り付けられる壁があればすぐに付けられます。ただし、壁面の広さと暖房機のサイズが合わないと取り付けられません。
また、外に面した壁にしか取り付けられませんので、浴室が家屋の内部に囲まれていたり窓や換気口がないと取り付けられません。契約する前に必ず下見をしてもらってください。
3.浴室暖房機を設置したリフォーム事例
case.1
浴室換暖房乾燥機付きのいつも快適なお風呂へリフォーム|宮崎県児湯郡のお客様
住宅 | ||
---|---|---|
費用(税込) | 工事内容 | |
戸建て | 総額1,035,400円 | ・在来工法からユニットバスへ ・オプションとして浴室暖房機を設置 |
コメント:在来工法の浴室についていた換気扇を利用して浴室暖房機を取り付けました。暖房だけではなく、乾燥、換気、涼風の機能も付いているので、とても役に立ちます。
詳しくはこちら
case.2
機能的な給湯器と浴室暖房換気乾燥機でお風呂をもっと快適に|静岡県三島市のお客様
住宅 | ||
---|---|---|
費用(税込) | 工事内容 | |
マンション | 総額255,200円 | ・浴室暖房乾燥機とガス給湯器の取り付け (両方込みの費用となっています) |
コメント:浴室暖房機は三菱のV-141BZを使用しました。フラットパネルなので掃除がしやすいです。また、浴室用の乾燥、洗濯用の乾燥機能、換気、涼風機能と5つの機能が付いているので、お風呂タイム以外でも役に立ちます。
詳しくはこちら
4.リフォームにおすすめの浴室暖房機
ここでは、人気のある浴室暖房機の中でもコスパのいいタイプを紹介します。
ここでいうコスパのいい商品とは、価格の割に多機能であること、暖房対策として十分な機能を備えていることなどです。
なお、ここでは、大手メーカーの中から選びました。ここで上げる商品を参考にして、自分のお風呂タイムに合った暖房機を選ぶといいでしょう。
天井埋め込みタイプ
メーカー | ||||
---|---|---|---|---|
機種 | メーカー希望本体価格 (税抜) | 熱源 | おすすめ機能 | |
リンナイ | RBH-C333WK3SNP(A) | 185,700円 | 電気式 | ・2室暖房3室換気 ・プラズマクラスター搭載 |
リンナイ | RBH-C419K3P | 245,000円 | ガス温水式 | ・プラズマクラスター搭載 |
ノーリツ | BVD-M 4104AUKNT-J3-BL | 246,000円 | 電気式 | ・1室暖房3室換気 ・24時間換気 |
TOTO | 三乾王 TYBシリーズ | 戸建て用:152,900円~ 集合住宅用:152,900円~ | 電気式 | ・2室換気、24時間換気 ・集合住宅用は3室換気もあり ・エコモードで乾燥 |
Panasonic | FY-18UXTY1 | 198,000円 | 電気式 (ヒートポンプ式) | ・24時間換気 ・予備暖房 ・3室換気 |
天井埋め込みタイプには浴室だけに機能するだけではなく、洗面所や脱衣スペースなど暖房や換気ができるタイプがあります。
それぞれに暖房機などを付けるよりも費用が安く済みます。また、浴室内と外との温度差を少なくすることで、体への負担を軽減することになります。
天井付けタイプ
天井裏の梁に吊り下げ、天井に開口部をあけて浴室内に風を送り込む仕組みになっているた、実質天井埋め込みタイプと同じ機器を用います。よって、天井付けタイプは上記の「天井埋め込みタイプ」を参考にしてください。
どちらの設置方法になるかは、下見の段階で会社と相談してください。天井裏のスペースによって設置方法が変わります。
壁掛けタイプ
メーカー | ||||
---|---|---|---|---|
機種 | メーカー希望本体価格 (税抜) | 熱源 | おすすめ機能 | |
リンナイ | RBH-414KP | 92,400円 | 電気式 | ・プラズマクラスター搭載 |
ノーリツ | BVD-4105WKNS | 95,000円 | 電気式 | ・自動乾燥 |
TOTO | TYR620 | 165,000円 | 電気式 | ・換気扇連動型 |
Panasonic | FY- 24UW5 | 155,400円 | 電気式 (ヒーター式) | ・24時間換気 ・予備暖房 |
壁掛けタイプの一番のメリットは、取り付けが簡単で大がかりな工事の必要がない点です。
電気の配線に問題がなければ自分で取り付けることも可能です。ただし、取り付けた浴室内だけで機能しますので、浴室外をも温めたり換気することはできません。
5.浴室暖房機を設置する際のポイント
浴室暖房機は、簡単に取り付けられる簡単なものから工事が必要なものまでさまざまですが、どのタイプでも事前に知っておかなければいけないことがいくつかあります。
必ず下見と見積もりをリフォームをする場合は、お風呂に限らず必ず見積もりを取ることを忘れないでください。
見積もり書は自分とリフォーム会社との証明書ですので、口約束ではなく見積もり書という証明書が大切です。また、浴室暖房機はタイプの違いはありますが、業者の手によって取り付けという工事はしますので契約の前に必ず下見をしてもらってください。
サイズ的に大丈夫だと思っていても、電気の配線が届かなかったり、天井裏の空間が足りなくて埋め込み式が取り付けられなかったりということがあります。専門家の目で確認してもらうのが大切です。
浴室の形状や窓、換気口の有無・位置を正確に把握しておく
浴室はマンションでなければ全く同じ形状ということはありません。また、みんなが同じリフォームをするということもありません。浴室暖房機のタイプやサイズなどが違えば取り付け方も変わってきます。
下見をしてもらったり見積もりを取る前に、浴室の形状や広さ、窓やドア、換気口の位置や大きさなどを事前に計っておきましょう。
そうすれば、下見に来てもらった時もスムーズに事が運びますし、見積もりから契約する段階もスムーズに進みます。できれば家の見取り図も用意しておくとさらにいいでしょう。
賃貸物件の場合は必ず管理者の確認と承諾を
戸建てで自分所有の家なら工事内容も時期も自由に決めることができますが、マンションのような集合住宅、さらに賃貸マンションの場合は、何かと制約があります。
制約については、契約時に渡される管理規約に書かれていますので、必ず目を通してください。また、リフォーム後も長く住むのですから、管理者や管理会社などに、できれば口頭でリフォームをしたい旨を伝えましょう。
この時、いつ(工期)、浴室暖房機をつけたいかを話し、付けてもいいかどうか確認してください。
賃貸物件の場合、原状回復のルールがあるところも多いので、原状回復が難しい大がかりな工事を必要とするような暖房機、つまり天井埋め込み式のようなタイプは設置できないことになります。
浴室乾燥暖房機で家族へ温かい思いやりを
浴室暖房機は工事が必要なタイプからコンセントがあれば使える手軽なものまでありますので、家の浴室に合った暖房機を取り付けることができます。
ただ、工事が必要だったり、賃貸物件では、取り付けられないタイプがありますので、事前に調べておくことも必要です。
浴室暖房機は、お風呂をいつも温かい状態にしておけるので、ヒートショックの予防にもなりますし、乾燥機能が付いていれば、浴室で洗濯物を干すことができます。また、換気機能で浴室内のカビの発生を抑えることもできますので、掃除も楽になります。
このように、浴室暖房機には家族みんなのためになるメリットがたくさんあります。浴室暖房機を取り付けて、家族のお風呂タイムも心も温かくしましょう。
リノコでは浴室リフォームを多く取り扱っています。浴室暖房機のリフォームを行いたいかたは、ぜひリノコの無料見積もり相談をご利用ください。
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