L型キッチンの特徴とメリット・デメリットをまとめて紹介
2022年02月18日更新

L型キッチンは動線がスムーズなので、料理の作業効率を高めたい人にぴったりのタイプです。レイアウトやデザインが多様で、価格帯も幅広いためスペースさえ確保できれば理想的なキッチンを目指せます。特徴と選び方のポイントを押さえましょう。
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L型キッチンは、食材を洗ってから切り、火にかけるという一連の動作をスムーズに行いやすい設計です。とくに、品数の多いご家庭やお弁当作り、作り置きをする習慣のある人にとっては利便性の高いキッチンといえます。
また、デザインや設置の仕方によって、キッチンスペースだけでなく、ダイニングやリビングの雰囲気を変えられるので、よりおしゃれな空間を目指す人にもおすすめです。収納力も高く、すっきりと見せられるでしょう。
この記事では、L型キッチンの導入を考えている人のために、特徴とメリット、デメリット、選び方を詳しく解説します。後半では、L型キッチン本体の価格と工事費を含めた費用相場や導入事例まで紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.L型キッチンの特徴

まずは、L型キッチンのシンクとコンロの配置や種類などの特徴を解説します。L型キッチンを導入するときのイメージがつきやすくなるので、参考にしてみましょう。
シンクとコンロが対角にあるキッチン
文字通り「L」の形をしたキッチンのことです。
一般的に、シンクとコンロは対角の位置に備え付けられています。I型のキッチンのように並んでおらず、シンクとコンロの距離を対角線上で近づけやすいのが特徴です。
この構造がL型キッチンならではのメリットにつながるので、後ほど詳しく解説します。
複数の種類がある
「L型キッチン」と一口に言っても、取り付け場所次第で壁付け、対面式、壁付け+アイランドレイアウトの3種類に分けられます。
キッチンスペースの奥行やダイニング、リビングとの関係によって導入できるタイプが異なるので、種類を選ぶときは注意しましょう。
それぞれの特徴は後半で解説します。
2.L型キッチンを設置するメリット

L型キッチンを導入を迷っている人は、メリットとデメリットを比較して、自宅に合うかどうかを見極めることをおすすめします。
まずは、メリットを見ていきましょう。
収納スペースを増やせる
I型キッチンと比べて、作業台下のキャビネットが増えるため、たくさんの物を収納できるのがメリットです。
とくに、コーナー下まで収納スペースにできる、V型の引き出しがついているものを選べば、より一層収納スペースを増やせます。
収納スペースの増加によって、これまで外に出していた物も収められるため、キッチンがすっきり見えるようになるでしょう。
また、収納優先で諦めていた、ビルトイン型の食洗器やオーブンを備えつけられる可能性も出てきます。
キッチンの移動範囲が少ない
L型キッチンはシンクとコンロの位置が近く、動線に優れ、移動範囲が少なくて済むというメリットがあります。サイズによっては体の向きを変えるだけで、一連の作業が可能です。
また、冷蔵庫も近い位置に設置できれば、シンク・コンロ・冷蔵庫の位置関係を示す「ワークトライアングル」の効率化を図れます。
I型のような横移動の手間が省けるため、火加減を気にしながら次の食材の準備を進めるといった同時並行の作業効率がアップするでしょう。パスタ用にたっぷりと水を入れた鍋をコンロに移動させるのも楽になります。
作業スペースを広く確保できる
一般的なL型キッチンでは、シンクとコンロの延長上とコーナー部分が作業台になります。コーナー部分には奥行があるため、I型キッチンと比べて作業スペースを広く確保できるのがメリットです。
切った食材をボウルやバットに並べたり、お弁当や作り置きのおかずの粗熱をとるために置いておいたりと、スペースが広いからこその利便性を感じられます。また、複数のお皿に分けて盛り付けるときの作業もしやすくなるでしょう。
3.L型キッチンを設置するデメリット
続いて、L型キッチンのデメリットを解説します。
キッチンスペースとして確保できる場所の広さや、キッチンの使い方によってはデメリットが大きく感じられることもあるので注意が必要です。
スペースが十分にないと設置できない
L型キッチンを設置するためには、キッチンスペースの奥行に余裕があることが条件です。
最小サイズの目安は、シンク側の幅が180cm、コンロ側の幅が165cmなので、最低でも165cmは奥行が必要とされます。
また、十分な作業スペースを確保することを考慮すると、さらに30cmのスペースを追加するのが理想的なので、奥行は2mほど欲しいところです。
キッチンスペースが壁で挟まれている間取りの場合、壁を取り払う工事をしないとL型キッチンを設置できないかもしれません。
コーナー部分は手が奥まで届きづらい
作業台にあたるコーナー部分は奥行があるため、手が奥まで届きづらいのがデメリットです。
食材やおかずを置いておくスペースとしては有用ですが、頻繁に出し入れする調味料や調理器具の置き場としては、あまりおすすめできません。
コーナー部分の奥がデッドスペース化するともったいないので、L型キッチンを導入する前に、普段のキッチンの使い方と照らし合わせて、スペースを有効活用できるかどうかを考えてみましょう。
I型と比較してリフォーム費用が高い
L型キッチンは、同シリーズのI型キッチンと比較すると10万~20万円ほど高い本体価格です。
また、I型キッチンからL型キッチンに変更する場合は、内壁の解体、水道・ガス・電気の配管や配線の変更といった内装工事費用が必要になるかもしれません。
I型からI型への交換なら予算50万円以下でも行えますが、I型からL型への変更は50万~100万円は必要です。
また、壁付けだったキッチンを対面式に変更する場合は、水道・ガス・電気の大幅な位置変更が必要なので、100万~200万円かかります。
4.L型キッチンの主なレイアウト3つ

メリットとデメリットがわかったところで、ここからはL型キッチンの具体的な設置方法を解説していきます。
まずは、選択できるレイアウトのなかで主要なものを3つ紹介します。
対面式タイプ
L字の1辺がリビングやダイニングに向かうように設置するタイプです。
料理中も家族とコミュニケーションをとったり、テレビを見たりしやすいというメリットがあります。
家族からも調理中の姿が見えるので、声を掛けやすいと感じられるでしょう。作った料理をカウンター越しに家族へ渡しやすくなるため、配膳が捗るのも利点です。
デメリットとしては、汚れや臭いが室内に拡散しやすいことが挙げられます。油ハネ用のガードや強力な換気扇、防汚性に優れたクッションフロアや壁紙への張替えも合わせて行うと、より快適な対面式キッチンに仕上がります。
壁付けタイプ
部屋の角に設置して、全面壁付けにするタイプです。汚れや臭いを壁でガードできるほか、ダイニングやリビングのスペースを広くとれるというメリットがあります。
ダイニングテーブルやソファ、テレビ台などの大型家具が多く、模様替えが好きな人にはこのタイプがおすすめです。
デメリットとしては、作業中は壁に向かうことになるため、小さなお子さんやペットがいる場合は様子を確認しづらいことが挙げられます。
また、棚を設置するスペースを確保しづらいので、炊飯器や電子レンジといったキッチン家電の置き場所に困るかもしれません。
壁付け+アイランドタイプ
壁付けしたL型キッチンと、アイランド式の作業台やシンクを併設するタイプです。
食材や料理をたくさん並べられたり、家族で料理する人と調理器具を洗う人とで分かれて作業したりと料理の効率がグッと上がります。
ただし、L型キッチンとアイランドの距離もある程度確保しないと、安全面や作業効率に不都合が生じます。また、キッチンを含む空間全体が広くないと、アイランドを設置する分、窮屈に感じやすくなるのがデメリットです。
キッチン単体で考えるのではなく、空間全体のデザインとして採用できるかどうかを検討しましょう。
5.L型キッチンを選ぶときのポイント

L型キッチンを選ぶときの大きなポイントは4つです。メリットとデメリットで解説した内容に関係するため、しっかり考慮して選びましょう。
本体はグレードや素材で選ぶ
キッチンリフォームにかかる費用の内、大半を占めるのはキッチン本体の価格です。そのため、本体価格が安いものを選べば、総額も抑えられます。しかし、価格だけでなく求める機能やデザインに合うものを選ぶことが大切です。
たとえば、定番のステンレス製は耐熱性・耐久性・耐摩耗性に優れながら柔らかいため、食器を落としても割れづらいのが特徴です。価格も比較的安いものが多く、取り入れやすいでしょう。ただし、天板のカラーが銀以外にほとんどありません。
高級感があり、カラーや質感を選びやすいのは人工大理石です。ダイニングやリビングとコーディネートしたいときにおすすめします。価格はステンレス製よりも高額になりがちです。そのほか、より高級な人造大理石や、日本では珍しいホーロー製などもあります。
また、シャワー付きの蛇口やビルトイン食洗器、ディスポーザーの有無によってもグレードが変わります。どんな機能やデザインを求めるかを書き出して、条件に合うものを選びましょう。
奥行きが十分あるか確認する
メーカーにもよりますが、L型キッチンの最小サイズは180cm×165cmが一般的です。
作業スペースを確保することを考慮すると、奥行きを2mほど必要とします。十分なスペースがあるかどうかは、しっかり確認しましょう。
なお、キッチンスペースが狭く内壁に囲まれた間取りの場合は、内壁を解体しなければL型キッチンを設置できません。建物の構造によっては簡単に解体できないこともあるため、リフォーム業者と相談しましょう。
冷蔵庫の配置する場所を考えてから選ぶ
ワークトライアングルを考えると、冷蔵庫も近い場所にあることがベストです。せっかくシンクとコンロが近くなっても、冷蔵庫が遠いと作業効率が落ちてしまいます。
L型キッチンを設置するためのスペースの基準として、奥行2mは必要と説明しましたが、このサイズは冷蔵庫の設置場所まで考慮したものではありません。冷蔵庫の設置場所も想定して、スペースを確保できるかを検討しましょう。
また、現在使用中の冷蔵庫からサイズアップする可能性があるかどうかも考慮することをおすすめします。家族が増えればストックしておきたい食材の量も増えるので、今よりも大きな冷蔵庫が必要になるかもしれないからです。
リビングとのバランスも考慮する
リビングやダイニングとキッチンスペースが一続きの間取りなら、空間全体のバランスを考慮して選びましょう。
空間全体に対してキッチンが大きすぎると、生活する上で圧迫感があります。また、色や質感が合わないと、チグハグな印象になってしまうかもしれません。
キッチンは一度設置するとなかなか替えづらいので、家具や家電の大きさやテイストも含めて空間全体をデザインしながら、妥協せずに選ぶことをおすすめします。
6.L型キッチンの工事費用とリフォームの事例

ではここで、L型キッチンにリフォームするときの工事費用の詳細と、具体的な事例を紹介します。予算の検討やリフォームのイメージに役立てましょう。
工事費用の相場
L型キッチンの本体価格は安いものでも50万円~、人気グレードは100万~170万円が相場です。また、本体価格とは別に工事費用がかかります。
リノコでは、工事費込みの定額見積もりを提供しており、50万円前後から導入できるL型キッチンを取り扱っています。取り扱い商品は全て工事費用込みの金額となっているので、ご予算にあったL型キッチンをお選びいただけます。
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L型キッチンリフォーム工事の施工事例
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また、天板以外には天然木の塗装加工を行っており、その種類は114色あるため、同じようなキッチンにしたい方は自分の思い通りのデザインを実現できるでしょう。
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キッチンのリフォーム事例一覧
7.L字キッチンにリフォームする際の重要ポイント

最後に、これまで解説してきた重要なポイントをQ&A方式でまとめて確認しましょう。
L型キッチンの選べるタイプは?
壁付け、対面式、壁付け+アイランドレイアウトの3種類がメインです。
空間全体を広く見せるなら壁付けタイプ、収納や家族とのコミュニケーションを重視するなら対面式、作業スペースを広くとるなら壁付け+アイランドレイアウトがおすすめです。
L型キッチンを選ぶときのポイントは?
奥行きを2m程度確保できること、空間全体を考慮すること、冷蔵庫やキッチン家電の設置場所も想定することです。
これらの条件をクリアした上で、キッチン本体のグレードやデザインを選びましょう。
L型キッチンリフォームの費用相場は?
本体価格100万~170万円に、工事費用30万円をプラスした200万円が相場です。
とはいえ、リノコでは工事費用込み50万円~でもL型キッチンを豊富に取り揃えているので、予算と希望条件をぜひご相談ください。
8.まとめ:L型キッチンは作業の効率化を図れる
シンク・コンロ・冷蔵庫の配置を近づけられ、ワークトライアングルを設計しやすいL型キッチンは、作業効率アップに有効な選択肢です。
コーナー部分の奥行を活用すれば、たくさんの食材や料理を並べることもでき、忙しい日も快適に料理できるでしょう。
工事費込みの相場は200万円程度と高額ではありますが、条件次第で費用を抑えることも可能です。キッチンスペースとして確保できる奥行きや空間全体のデザインも考慮しながら、お気に入りのL型キッチンを選びましょう。
「リノコ」では、キッチンリフォームの無料見積もり依頼や相談が可能です。リノコと提携している地元の優良施工店が下見、リフォーム工事を行わせていただきます。
リフォームを検討されている方は、お気軽に問い合わせください。
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