襖・襖紙の種類や張り替え方をわかりやすく解説
2022年01月20日更新
襖は日本の住宅において古くから使われている建具です。
日本は気温や湿度の変化が多いため、和紙や木材が使われている襖をうまく利用することで快適に過ごすことができます。
しかし、昔ながらの襖をそのまま使っているとだんだんと黄ばみなどの汚れが付着して部屋全体が古いイメージになってしまうこともあるでしょう。
そんなときは、ぜひ襖を張替えてみましょう。
ここでは、襖の張替え時期のタイミングや、具体的な方法、注意点などについて詳しく紹介します。
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- 目次
1.どんなものがある?襖の種類
襖には、大きく分けて4つの種類があります。
まずはそれぞれの襖の特徴や素材などについて見ていきましょう。
本襖
本襖は昔から多くの住宅で使われている一般的な襖です。
別名「組子ふすま」とも呼ばれており、襖の内部にある組子のうえにふすま紙を何枚も重ねて張ってあるのが特徴です。
ふすま紙を重ねて張ることにより、頑丈でありつつも軽量な襖となっています。
また、汚れたり破れたりしたときも、すぐに張り替えられるといったメリットがあります。
そして、ふすま紙を中心とした素材のために通気性があり湿気を逃がす作用もあるでしょう。
戸襖
戸襖は主に和室と洋室の部屋の間切りに使われている襖です。
組子にベニヤ板などが貼られていることが多く、本襖よりも頑丈で重みがあります。
また、部屋を仕切るためにできているので本襖に比べると防寒性や音を遮断する効果もあります。
リビングの出入り口に設置されることもあり、リビング戸襖と呼ばれるものもあります。
段ボール襖
段ボール襖は、襖の芯材がダンボールでできているものをいいます。
一般的な襖とは違い、素材を段ボールで使用できるためコストがそれほどかかりません。
比較的新しい集合住宅などに用いられるケースが多く、軽くて量産が可能です。
ただ、一般的な襖に比べると強度が弱く激しい衝撃を加えると壊れてしまうこともあります。
チップボール襖
チップボール襖は、襖の中の組子が簡単に組まれておりその上にボール紙の一種を貼ったものです。
通常、襖の内部は障子のように木の格子がガッチリと組まれているのですが、チップボール襖は格子枠が少ない本数で組まれており、丈夫なボール紙を貼ることにより耐久性を上げています。
骨組みを作る手間が省けるため、生産が簡単でコストも掛かりにくい襖として人気があります。
2.襖紙にも種類がある!
襖には和紙のような紙が貼られているのが一般的です。
これを襖紙(ふすがみ)といい、大きく分けて5つの種類があります。
和紙襖紙
和紙襖紙は、昔から襖に使われているスタンダードなものです。
和紙の風合いがあって、日本古来の純白な襖に用いられていることも多いでしょう。
繊維の細かい和紙や荒いもの、光沢のあるものや肌触りのなめらかなものまで種類も豊富に用意されています。
価格も手ごろなことが多く、色合いも白を基調としたものをはじめ多種多様な色を選ぶことができます。
織物襖紙
織物襖紙は、天然繊維などを織り込んだ丈夫な襖紙をいいます。
和紙襖紙よりも頑丈で破れにくく、耐久性もあります。
いろいろな種類がありますが、天然織物と呼ばれる襖紙は織り目がとても細かく見た目も繊細です。
その上、素材は布でできているため非常に破れにくいのが特徴です。
一方で、合成繊維でできているものは織り目が粗目になっており、肌触りもややゴワゴワとしています。
しかし、粗目の素材があえてインパクトを与え一味違う襖紙としても人気があります。
アイロン接着襖紙
アイロン接着襖紙とは、名前の通りアイロンを使って簡単に張り替えができる襖紙のことです。
リフォームなどで用いられることが多く、自分で襖を張り替える人のためにインターネット上で売られていることも多いです。
一般的な襖のサイズ2枚分がセットになって販売されており、値段も手頃です。
素材や柄も豊富に用意されているため、部屋の雰囲気を変えるのに役立ちます。
再湿のり襖紙
再湿のり襖紙は、襖紙の裏面にのりが薄くついているものです。
水をつけることでのりが溶け、簡単に襖の張り替えができるようになっています。
アイロンタイプやシールタイプの襖紙よりもやや貼り換えは難しいといわれていますが、上手に張り替えることができれば仕上がりはプロ並みの美しさになるでしょう。
貼り付けた直後はシワが目立ちますが、乾燥させたあとはピンとキレイに仕上がることが多いです。
シール襖紙
シール襖紙は、襖紙の裏側がシールタイプになっているものです。
アイロンタイプやのりタイプの襖紙とは違い、シールを剥がすだけで接着することができるので簡単です。
襖には枠が外れないタイプのものもあるので、そのような襖を張り替えたいときにはシール襖紙が便利でしょう。
ただ、装着する面積がとても大きいため1人が襖紙を押さえてもう1人がシールを徐々に剥がして装着するといった2人での作業がおすすめです。
3.どう選ぶ?素材や織り方がいろいろある襖紙
襖紙の種類は多種多様であり、取り換えるとなるとどれを選んで良いかわからないかもしれません。
そんなときは以下の3つのポイントを押さえて襖紙を選ぶようにしましょう。
好みのデザインを中心に選ぶ
襖紙は素材や織り方、肌触りや見た目のインパクトなど加工法やグレードによって違いがあります。
まずはどのような部屋のイメージにしたいかを考え、自分の好みのデザインを取り入れてみましょう。
たとえばこれまでは純白の一般的な襖紙だった場合、襖に少し柄を取り入れるだけでも部屋の印象はだいぶ変わります。
インパクトのある柄を取り入れたいのであれば、デザインが豊富なアイロン接着襖紙やシール襖紙を取り入れたり、落ち着いた柄が良ければ見た目が繊細な織物襖紙を選んだりすると良いでしょう。
機能性も考慮する
襖紙は、種類によって防炎加工や消臭機能など高い機能性が付いたものもあります。
たとえばキッチンやトイレなど、臭いの気になる箇所に襖を取り付ける場合は消臭機能がついた襖紙を選ぶと良いでしょう。
また、集合住宅の1階はほかの階に比べると湿度がこもりやすいこともあります。
そのような場合は、結露やカビが発生しにくい和紙の襖紙を選ぶのもおすすめです。
そして、襖紙のなかには「汚れが付きにくい」といった機能付きのものもあります。
ペットなどがいる家庭なら、最初から汚れが付きにくく破れにくいものを選んだほうが、張り替えたあとも長持ちするでしょう。
4.自分で張替えるなら手軽なものを
襖紙を自分で張替えるのなら、アイロン接着襖紙やシール襖紙といったタイプのものを選びましょう。
和紙襖紙や織物襖紙でも自分で張替えをすることは可能ですが、ある程度の技術と専用の工具が必要になることが多いです。
その点、アイロン接着襖紙やシール襖紙であれ、家にある工具で対応できることも多く何より張替えに手間と時間が掛かりません。
初心者でも対応できることが多いので、手軽に張替えができる襖紙を選んだほうが良いでしょう。
5.見極めよう!襖の張替えタイミング
襖の張替えを行う時期は、次のような状態になったときがおすすめです。
このタイミングを逃すと、襖紙だけでなくその枠である襖自体を取り換えなくてはならないケースもあるので早めに対応しましょう。
関連ページ:襖の張替え費用を安くおさえるコツを解説!
襖の色が全体的に変わってきたとき
襖はどのような色であれ、経年劣化によって色が徐々にくすんできます。
特に、白を基調とした襖の場合は時間が経過するにつれてだんだんと黄ばんでしまうことが多いです。
そうなると、部屋全体が古くなり暗い印象につながってしまうこともあります。
タバコを吸う人がいる家庭の場合、襖がヤニで黄色くなってしまうことが考えられます。
また、タバコの臭いは襖にしみこみやすく、一度臭いがついてしまうと消臭スプレーなどを使ってもなかなか落とすことはできません。
襖の色が経年劣化により変わる時期はライフスタイルなどによるものの、設置してからおよそ5年程度といわれています。
襖の張替えの目安は、大体5年毎と覚えておくと良いでしょう。
襖が破れたとき
襖は強い衝撃に弱く、破れてしまうことも多いです。
子供が遊んでいるときや、ペットが引っ掻いたときに出来た小さな傷がきっかけでどんどん襖が破れてしまうこともあるでしょう。
襖が破れてしまうと、そこからすき間風が入ったりカビが発生したりと大きなトラブルにもつながります。
何より見た目の印象が悪いので、早めに張替えを行ったほうが良いでしょう。
汚れやシミができたとき
襖は面積が広いため、汚れやシミが一カ所にできてしまうとその部分がとても目立ちます。
また、基本的に和紙素材でできていることが多いため一度できてしまったシミや汚れが広がることもあるのです。
特に、汚れを介してカビなどが発生すると徐々に襖全体にカビが侵食してしまうこともあります。
また、虫食いなどによって襖に茶色いシミができてしまうこともあるでしょう。
襖はカーテンと違って汚れを洗い流すことはできません。
見た目の印象も悪くなってしまうので、シミや汚れが付いた場合は早めに張替えを行いましょう。
6.襖紙の張替えではなく本体を取り替えたほうがいいのはどんなとき?
襖紙の張替えは、状況によっては襖本体を取り換える必要も出てきます。
襖が次のような状態であれば、襖紙だけでなく襖全体を取り換えるようにしましょう。
襖本体の形がゆがんでいる
襖がなかなかスムーズに動かない、そんなときは襖本体の形が歪んでいることが考えられます。
また、地震などで襖の枠が歪んでしまうこともあるでしょう。
襖の開閉動作にトラブルが生じると、日常生活にも影響が出てきます。
そんなときは、業者にお願いして襖本体を取り換えてもらいましょう。
襖の枠や本体もすべて取り換えると、それなりのコストが掛かります。
しかし、状況によっては襖の枠をカンナなどで削り、開閉をスムーズにするといった簡単な対応で済む場合もあります。
大きな穴が開いた場合
襖は大きな衝撃により、穴が開いてしまうこともあります。
一見すると襖紙だけを取りかえれば対応できそうにも見えますが、穴の状況によっては内部の格子にダメージが出ていることも多いのです。
格子にダメージがある状態で襖紙だけを張り替えてしまうとその後も襖が破れやすくなり、襖紙がよれてしまう原因にもなります。
向こう側に突き抜けるような穴や、内部の格子がダメージを受けているような場合は業者を呼んで襖本体を取り換えてもらいましょう。
7.襖の張替えで部屋の模様替えをしてみよう
襖を張り替えると、部屋全体のイメージを大きく変えることもできます。
まず、定番のイメージとして「和の雰囲気」を美しく出すことができるでしょう。
襖は日本古来における建具であり、襖があるだけで和風の雰囲気を出すことができます。
たとえば、昔から使われている定番デザインの白い襖なら日本の古き良き時代を演出し部屋全体が明るい雰囲気になるでしょう。
また、襖紙はクロスとは違って柔らかみがあるので部屋にやさしい印象を出すことも可能です。
襖にアンティーク風の柄を取り入れることにより、あえてレトロな和の雰囲気を出すことができます。
そして、襖に洋風なものを取り入れることにより和の雰囲気から洋風に変えることも可能です。
アイロン接着襖紙やシール襖紙など、手軽に取り入れられるものほど斬新なデザインが豊富にそろっています。
ストライプ柄やチェック柄といった襖紙に張り替えれば、これまで和風だった部屋が一気にポップな印象になるでしょう。
無地の襖紙でもあえて白以外のパステルカラーを取り入れることにより、部屋全体が明るい印象になります。
和風から洋風の部屋に模様替えをするのであれば、襖紙を洋風に取り換えると同時に畳にじゅうたんを敷いたり、目線の高さにおける家具を設置したりするのもおすすめです。
8.何を準備する?襖の張替えに必要なもの
襖の張替えを自分で行うには、以下の7つ道具があると便利です。
取り換える襖紙の種類にもよるものの、主に次の道具があれば張替えができるでしょう。
・カッターナイフ
・定規
・スチーム機能のあるアイロン
・マスキングテープ
・襖紙
・刷毛
・インテリアバール
・スポンジ
「インテリアバール」は、引き手外しとも呼ばれ襖の多くに設置されている丸くて黒い取手部分を外すときに使います。
襖の張替え方法1.アイロン接着襖紙
アイロン接着襖紙で襖の張替えを行う手順は、次のようになります。
アイロン接着襖紙は、古い襖紙の上からそのまま張ることができるので比較的簡単な作業です。
まずは、襖の引手をインテリアバールで取り外しましょう。
引手部分のすき間にバールを引っかけることで、簡単に外せます。
小さな釘が出てくるので、ペンチなどで引き抜いておきます。
その後、枠にマスキングテープを貼りましょう。
マスキングテープをあらかじめ貼っておくことにより境目がきれいに仕上がったり、枠を傷めることなくアイロンを密着させたりできるでしょう。
そして、アイロン接着襖紙をふすまに当て張り付ける位置を決めます。
あまりにも大きい場合は襖紙をカットしておいても良いですが、張り付けたあとに丁寧にカットするので大きめにカットしておきましょう。
その後アイロンを高温スチームに設定し、ゆっくり襖紙の上から押さえて密着していきます。
このとき、ずれないように中心部分を縦方向にアイロンがけしていきましょう。
ある程度密着したら左右全体にアイロンを当て、シワができないように前面に密着させていきます。
全体が密着したら、襖紙の四隅の角に切り込みを入れます。
枠のふちにアイロンの先を押し込むような形で、しっかりと四方の隅を密着させましょう。
完全に襖紙が密着したあとは、余った襖紙の部分をカットします。
枠の縁に沿ってカッターで余った紙をカットし、貼り付けます。
最後に引き手部分にカッターで切り込みを入れ、鋲を差し込んで引手を取りつけ、仕上げにアイロンを軽く当てて完成です。
襖の張替え方法2.シール襖紙
シール襖紙も、アイロン接着襖紙と同じように古い襖の上から簡単に貼ることができます。
アイロンを使わないぶん、さらにスピーディーに作業を進めることができるでしょう。
まずは、襖の引手をインテリアバールで取り外します。
出てくる釘はペンチで引き抜き、引き手を外しましょう。
そして、枠部分にはマスキングテープを貼り、しっかりと養生しておきます。次にシール襖紙を襖の上に置き、貼る位置を決めます。
このとき、角の位置に印をつけておくと便利でしょう。
そして、印の位置からシールを10cmほど剥がし、襖本体の角部分に合わせてゆっくりと貼り付けます。
角度が合っているかどうかを確かめ、まっすぐ貼れているようであれば、徐々にシールを剥がして貼り付けていきます。
空気が残らないよう、中心から外側へ空気を押し出すように貼っていきましょう。
全体的に貼ることができたら、四隅のはみ出ている部分に切り込みを入れ、定規などを使って四方の隅にしっかりと襖紙を貼り付けます。
余った紙はカッターで丁寧にカットしましょう。
全体的にしっかりと貼り付けが完成したら、引手部分を取り付けます。
引手の箇所にカッターで切り込みを入れ、鋲で差し込んで引手を取り付けて完成です。
襖の張替え方法3.再湿のり襖紙
再湿のり襖紙は、シールやアイロンで密着させる方法とは違い襖の枠を取り外す作業が必要です。
そのため、時間と手間が掛かるやり方ですが上手にできれば最も美しくプロ並みの仕上がりになるでしょう。
時間があり、襖をしっかりと生まれ変わらせたい人におすすめの方法です。
まず、襖の上下枠を取り外します。
襖本体と枠の隙間にインテリアバールを差し込み、ハンマーなどで叩くことにより枠が外れます。
4本ある枠をすべて取り外しましょう。
このとき、どの枠がどこに設置してあるか分かるようシールなどで印をつけておきます。
引手部分もインテリアバールやペンチを使い、外しておきましょう。
そして、再湿のり襖紙を枠が取れたふすまの上に置き、貼る位置を決めます。
襖本体の門で、しっかりと四隅を折り縦横方向にも折り目をつけておきます。
その後、折った箇所から2センチを目安に大きめに紙をカットしておきましょう。
次はいよいよのり付けですが、再湿のり襖紙は水を使って貼るため部屋が汚れやすいです。
床全体にビニールを敷くといった養生をしておきましょう。
のり付けは、襖紙の裏側に水を含ませたスポンジで水を付けることから始めます。
全体的に水を含ませたら紙が伸びるまで5分ほど待ち、その後襖紙の上に襖本体を載せます。
紙を本体に乗せるのではなく、濡れた紙の上に本体を乗せるのがポイントです。
ある程度紙が密着したら本体を裏返し、刷毛を使って襖紙と本体のあいだに入っている空気を抜いていきます。
はじの部分は雑巾などで押さえつけ、折りこむように側面を貼っていきましょう。
角や側面に余った紙はカッターやハサミを使って切り落とします。
その後、完全にのりが乾くまで1日ほど立てて干しておきましょう。
襖紙が完全に乾いたら、枠をはめ込んでいきます。
枠は左右から取り付けをし、最後に上下の枠を取り付けることにより上手にはめることができます。
引き手部分にカッターで切り込みを入れ、引き手をつけ鋲で固定して完成です。
9.襖を自分で張替えるときの注意点
襖を自分で張替える際には、主に3つの注意点があります。
まずは「破れている襖は補修してから張り替える」という点です。
基本的に襖の張替えは、既存の襖紙の上から張替えることが可能です。
しかし、破れた状態の襖の上に新しいものを貼ってしまうと、その部分だけ密着せず浮き上がって見栄えが悪くなってしまうのです。
また、汚れがひどい襖紙の上から新しいものを貼ってしまうと、シミや汚れが新しい襖紙に移りこんでしまうこともあります。
そして、複数枚の襖を変える場合は「どの襖がどこに設置されているのかわかるようにしておく」のも大切です。
1カ所の襖を取り換えるにしろ、どちらが奥側の襖かわからなくなることもあるでしょう。
同じような形に見えても、襖は前後左右において枠の形が違います。
また、部屋によっては襖の大きさが微妙に違うこともあるので、襖を外した時点でしっかりと印をつけ、設置するときにわかりやすいようにしておきましょう。
また、再湿のり襖紙のように襖枠を外す場合も、どの枠がどこに設置されているのかシールなどで目印をつけておくのが大切です。
最後に、襖紙は2~3枚であれば重ねて張りかえることもできます。
しかし、安い襖紙のなかには下の襖紙が透けて見えてしまうこともあるのです。
特に、はっきりとした柄がある襖紙の上に薄い無地の襖紙を重ねると模様が浮き出てしまうこともあります。
その場合は襖紙を厚手のものにするなど、素材選びにも気をつけましょう。
アイロンで接着する襖紙なら重ね張りが可能ですが、シールの場合は重ね張りができないといったこともあります。
自分で襖紙を購入するときは、透けない素材なのか重ね張りができるものなのかなど、しっかりと説明書を確認してから購入するようにしましょう。
10.張替えた襖を長持ちさせるには?
せっかくキレイに張り替えた襖も、年数が経てば次第に汚れなどが目立ってしまいます。
張り替えた襖を長持ちさせるためには、ちょっとした工夫が必要です。
まず、襖が汚れてしまう大きな原因として「手垢」があります。
襖は引手部分を中心に毎日多くの人に触られることもあるでしょう。
蓄積した手垢は徐々に黒ずんでしまい、そのまま放置するとなかなか汚れを落とすことはできません。
そこで、少し汚れが目立ってきたと感じたら「消しゴム」で軽くこするのがおすすめです。
襖は雑巾など水分のあるものは、カビが発生する原因にもなるので使わないほうが良いでしょう。
消しゴムなら、濡れることなく汚れを落とせます。
汚れた箇所を軽くこすることにより、簡単な汚れならすぐ落とすことが可能です。
引手部分を中心に、気づいたときに消しゴムで汚れを落としてあげましょう。
また、張り替えた襖に「防水スプレー」をかけておくとある程度汚れを防止することができます。
防水スプレーは水をはじくものですが、かけておくことにより空気中の湿度から襖を守り、汚れやホコリを寄せ付けにくくする効果があるのです。
また、油分を弾く効果もあるため、手垢をはじめとした汚れを防ぐことも可能です。
ペットがいる家庭なら、泥汚れなども防ぐことができるので襖の下部分に散布しておくのも良いでしょう。
ただ、室内でたくさん防水スプレーを散布するのは危険です。襖全体に防水スプレーを散布する場合は、必ず外やベランダで行うようにしましょう。
11.雰囲気を変える!襖のおしゃれなアレンジ方法
襖は、襖紙を張り替えるだけでなく既存の襖紙の上から「壁紙」を貼ることも可能です。
壁紙は自分で簡単に張り替えられるようなDIY商品がたくさん売っており、襖の場合は「両面テープ」で張り替えるタイプと「のり付きタイプ」の壁紙が主に売られています。
たとえば、和室から洋室へ思い切ったリフォームをする場合、襖紙の交換だけでは物足りない場合もあるでしょう。
襖紙はたくさん種類があり、洋風デザインのものも売られているものの「レンガ調」や「英字ロゴ」といった斬新なデザインは少ない傾向にあります。
そんなときは、襖紙の取り換えではなく壁紙を襖の上に貼るのが良いでしょう。
壁紙なら多種多様なデザインがあり、部屋のイメージを思い切り変えることも可能です。
また、壁紙の場合は素材も豊富でありプラスチック素材といった汚れの付きにくいものもあります。
光沢を出したり、ざらざらした手触りのものを選んだりと自分好みのデザインや素材をさらに選ぶことも可能です。
そして、壁紙のほうが襖紙よりもコストが掛からないことも多く、手軽に張替えることができるため、賃貸物件などにも向いています。
コストを抑えて手早く部屋の雰囲気を変えたい場合は、襖紙の交換ではなく、壁紙を用いたリフォームもおすすめです。
12.襖の張替えを業者に依頼するときに知っておきたいこと
襖紙の張替えは、自分で行う以外にも業者に頼んで張り替えることもできます。
業者に依頼をした場合、大体の値段は1帖あたり3000円以上が目安でしょう。
ただし、襖紙の張替えは紙質などによって値段が大きく変わります。
手軽に張替えることのできる白い和紙素材であれば3000円前後で済みますが、上織物襖などを基調とした襖紙の場合、1帖あたり1万円以上することもあるでしょう。
デザインによって、微妙に値段が変わることも多いです。
業者に頼む場合はリフォーム業者に依頼することが一般的ですが、地域によってはシルバー人材センターなどで請け負っていることもあります。
シルバー人材センターへ依頼すると、デザインは少ないながらもコストを抑えることが可能です。
業者が行う張替え作業は、いろいろな方法があるものの、水のりを使って枠からしっかりと襖紙を張り替えてくれることが多いでしょう。
そのため、素人がDIYで行うよりも、見た目がとてもきれいに仕上がります。
自分で行うよりもコストが掛かることは多いですが、作業に慣れたプロが張替えをするため、仕上がりが美しくスピーディーに終わるでしょう。
また、業者の場合は豊富な紙の種類やデザインのなかから選ぶこともでき、完成度も高いです。
忙しくてなかなか張替え作業ができない、不器用できれいに張り替える自信がないといった人は、最初から業者にお願いするのが良いでしょう。
13.おしゃれな襖紙を選んで部屋の印象を変えてみよう!
襖は部屋の一面に存在していることも多く、襖が破れていたり汚れていたりすると部屋のイメージも暗くなってしまいます。
古い襖は積極的に襖紙の取り換えを行い、部屋を明るくリフォームしてみましょう。
襖紙は、その色や柄の種類を変えるだけでも部屋の印象をガラリと変えることができます。
特に、シールやアイロンを使った襖紙なら自分でも簡単に張替えが可能です。
快適な空間を演出できるよう、ぜひ古い襖をきれいな襖に張替えてみましょう。
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