耐震、免震、制震、どこがどう違う?
2022年01月13日更新

地震大国とも言われている日本に住む限り、地震から逃れることはできません。そのため、戸建てに住むのであれば、地震に強い住宅にしておく必要があるでしょう。そこで、地震対策である耐震・免震・制震の違いなどについてご紹介します。
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1.耐震と免震って何が違う?

地震と住宅の関係は、いくつかの事象とともに発展してきました。
昭和56年の建築基準法改正により耐震基準が強化されたこと、阪神淡路大震災・耐震偽装問題、そして東日本大震災などを経て地震に対する住宅の備えに関する意識も高まってきました。
地震リスクへの備えのポイントは、人の命をいかに守るかです。住宅に当てはめれば、地震の際に家が倒壊して下敷きになってしまうことを防ぎ、家の中の命を守らなければいけないということでしょう。
地震によって家は損害を受けたとしても、人に対して凶器にはならない家にしておく必要があるのです。家が地震に対して強くなる代表的な工法として、耐震と免震があります。
耐震・・・振動に耐えることです。筋交耐力壁やパネル式耐力壁などで壁をがっちり固めることで建物の横揺れに耐え、柱等の構造物の崩壊を防ぐのが耐震ですので、地震があった時は地面の揺れがダイレクトに家の中に伝わります。
免震・・・地震等によって地面から家に伝わる揺れを、免震ゴムなどの免震装置によってダイレクトに伝わらないようにすることをいいます。横揺れにはかなりの効果を発揮しますが、縦揺れにはそれほど強くない面もあります。ただし、技術進歩により改善も進んでいる工法です。
2.制震のメリット・デメリット

地震に対する建物の対策としては、耐震や免震以外にもう一つやり方があります。それが制震です。
制震・・・振動を制御すると書きますが、振動するエネルギーを装置などで吸収し、別のエネルギーに変換してやり過ごしてしまうイメージです
家は地面に固定されており、揺れ自体が建物にダイレクトに伝わる点は耐震と同じですが、制震ダンパーというものを内壁と外壁の間に設置して揺れを引き取り、その運動エネルギーを摩擦や弾性を使って熱エネルギーに変換してしまうのが違う点です。
制震ダンパーにより、壁にしなりが生まれますので、それによって地震に強い建物になるというわけです。制震装置は、パネル型高減衰ゴムダンパーやブラケット型オイルダンパーなどがあります。
制震工法のメリット・・・免震と比較すると導入コストが安い点です。
制震工法のデメリット・・・改築によって制震ダンパーを取り付けても十分な制震効果が得られない場合がある点ですので、できれば新築時から導入するのが効果的です。
この技術の始まりは免震と並んで高層ビルの振動対策でしたが、近年の住宅地震対策の需要の高まりによって技術が発展してきました。これからも発展が期待される技術の一つと言われています。
3.既に建ててしまった家も耐震・免震ってできる?

新築物件でなく既に建ててしまった家も耐震や免震に変えることができます。制震は効果が出にくい面がありますが、耐震であれば筋交いを入れる工事で比較的簡単に対応できる場合もあります。
免震にする場合はある程度大規模なリノベーションが必要となりますが、不可能ではありません。大切なことは、家の環境や構造に合った工法でリフォームやリノベーションを行うことと、耐震・免震・制震のどれか一つのこだわらず、場合によっては組み合わせることで有効な地震対策をすることです。
どういった工法をとるのがベストなのかについて自分で判断するのは難しいでしょうから、地震対策に強いリフォームメーカー等を探し専門家の目で判断の上、提案してもらうのが良いでしょう。
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