エコキュートの設置ってどうやるの?工事の流れや費用相場を解説
2022年01月11日更新
エコキュートは節電効果が高く、災害時にはタンクのお湯を非常用水として利用できるなど魅力的な要素の多い給湯器です。そのため、設置を検討している人も多いのではないでしょうか。その際におすすめしたいのが、設置工事の流れをあらかじめ学習しておくことです。そうすることで、トラブルの回避にもつながります。そこで、エコキュートの設置工事における一般的な流れや費用の相場などについて解説をしていきます。
リフォームの疑問・お困り事は
電話で
無料相談
- 目次
1.まずは設置に適した場所を確保!
エコキュートの設置工事の際、最初に行わなければならないのが設置場所の確認です。エコキュートは室外機の設置に一定のスペースを必要とするため、これを確保しないことには工事が行えません。
必要なスペースの大きさは製品によっても異なりますが、一般的には貯湯タンクユニットが幅900mm前後、奥行き3000mm前後でヒートポンプユニットが幅550~650mm、奥行き600~750mm程度となります。
また、スペースがあればよいというわけでもなく、夜に機械が作動する関係上、寝室の側などは避けるなどといった配慮が求められます。さらに、既存の給湯器と交換するケースにおいては、給水管や排水管の位置などを確認して配管を再利用できるかといった検討も必要です。同時に、エコキュートを動かすための電気設備の有無や電気容量などの確認も行います。
その上で、業者と話し合いながらエコキュートの設置場所を決めていくことになります。
2.土台の選択は慎重に!既存設備の撤去と基礎工事
場所が決まれば設置工事に入りますが、既存の給湯器がある場合にはそれを撤去する必要があります。また、もしそれがガス給湯器の場合にはガス会社との契約を解除するかどうかも検討します。なぜなら、ガスコンロやガスファンヒーターなどを使用している場合はそのままで問題はないのですが、今まで給湯器以外にガスを使っていなかったのであれば工事終了後にガス会社との契約を解除する必要が出てくるからです。
それから、もともとの給湯設備を撤去し、再利用可能な配管などは必要に応じて改良を加えていきます。次に、コンクリートを流し込んだり、砂利を敷いたりするなどして設置場所に土台を築く基礎工事を行います。
エコキュートの貯湯タンクユニットの重量は本体だけで60~90kg、満水時には400~600kgに達するため、しっかりとした土台が必要なのです。同時に、転倒防止策として機器備え付けのアンカー設置も行います。ただ、最初から縦横80cm、厚さ10cm以上のコンクリートスペースがある場合には基礎工事は不要です。ちなみに、土台の作り方には型枠を作って生コンクリートを流し込む「現場打ち」と既製品のコンクリートを利用する「エコベース」という2種類の方法が存在します。
現場打ちは比較的地盤の弱い場所でもしっかりとした土台が作れますが、コストや時間がエコベースより多く必要という難点があります。一方、エコベースは既存の土台を置くだけなので、コストや時間は抑えられますが、地盤が弱いと土台が不安定になりがちです。したがって、予算に余裕がある場合には現場打ちがおすすめです。
3.設置作業の流れを把握しておこう!
土台が完成すれば、そこにエコキュート本体を取りつけます。その手順はおおむね以下の通りです。
まず、浴室に面する壁に配管用の穴を開け、浴槽にアダプターを設置します。同時に、屋内のリモコン設置と配線工事も行います。そして、次は貯湯タンクユニットの設置です。貯湯タンクを土台の上に置き、アンカーボルトを打ちつけてタンクが水平になるように調整します。位置が決まればタンクの脚部をしっかり固定して、それから、給水・給湯・風呂・排水などの配管や電気回線をつなげていくのが一般的な流れです。後は、配線を隠すカバーをし、続いて、ヒートポンプユニットの設置に移ります。こちらも転倒しないようにしっかりと固定し、貯湯タンクユニットと配線でつないで配線カバーを施します。最後に動作チェックや試運転など行い、異常がなければ作業は完了です。
ただ、既存の土台を再利用する際には以前使っていた給湯器の固定穴をコーティングで埋めていく必要があります。これを行わないとそこから雨水などが侵入して劣化の原因となるため、非常に重要な処理となります。
4.3種類の配管工事とそれぞれの目的
エコキュートの配管工事には主なものとして、給水配管工事、追い焚き配管工事、ドレン排水配管工事の3つがあります。
まず給水配管工事とはエコキュートが使用できるように行う最も基本的な工事です。今まで電気温水器や給湯器、古いエコ給湯器などを使っていてそれと交換する場合には、それまで使っていた配管を再利用することも可能です。ただし、設置場所を変更する時には新たな工事が必要となります。また、業者によっては、冬場に配管が凍結するのを防止する配管凍結防止工事が最初から組み込まれている場合があるので、事前に確認しておくのがよいでしょう。
次に、追い焚き配管工事とは追い焚き機能付きのエアキュートを設置する際に必要となる工事です。これもガス給湯器などに使用していた配管を再利用することは可能ですが、長期間使用した配管は湯垢などでかなり汚れているため、新しいものと交換しておいた方が無難でしょう。
最後のドレン排水配管工事とはヒートポンプや貯湯タンクユニットから出る排水を排水口に流れるようにするための工事です。この工事を行わないと冬場にヒートポンプが凍結する恐れがでてきます。ちなみに、いずれの配管工事も配管が長くなるほど、コストは高くなる傾向にあります。
5.電気会社との契約変更も必須!
エコキュート設置時の電気工事には専用ブレーカー設置工事、専用配線工事、分電盤交換工事などがあります。
専用ブレーカーは分電盤に余裕がある場合はその横に設置するのが一般的です。しかし、余裕がなければ分電盤を交換及び増設したり、直接電気メーターから電源を取ったりしなければなりません。また、専用配線工事とは専用ブレーカーからエコキュートまで配線を結ぶ工事です。基本的に、コストは配線が長いほど高くなる傾向にあります。
ちなみに、エコキュートを設置すると、電力会社との契約内容を変更する必要が出てきます。この手続きに関しては業者が代行してくれるのですが、もちろん有料です。そのため、業者にお願いするのか、それとも自分で行うのかは、あらかじめ決めておいた方がよいでしょう。
6.条件によって変わる!エコキュート設置の工事費用
既存の給湯器からエコキュートに変更する場合の工事費用は、およそ10万円~20万円程度です。実際の費用がその上限になるか、それとも下限になるかは、工事の条件によっても変わってきます。
まず工事費用が安くなる条件としては「基礎工事にエコベースを採用」「既存の給湯器の配線が再利用可能」などが挙げられます。逆に「基礎工事に現場打ちを採用」「配管を新規取り換え」「業者が工事を下請けに外注している」などといった場合には工事費用が高くなりがちです。それ以外にも、標準工事の基準を超えると追加工事扱いとなり、別途料金が発生します。
たとえば、エコキュート本体から給湯器や専用ブレーカーまでの距離は5mが目安で、それを超えると追加料金が発生することになります。また、分電盤の用量が不足して追加や交換の工事をする場合、工事費の目安は3万5000~6万円ほどです。さらに、地盤が緩くて将来転倒の恐れがある場合などには壁と貯湯タンクユニットを接続する転倒防止アングル設置工事を行います。この費用の目安が1万5000円~3万円程度です。
ただ、追加工事の基準や具体的な料金は業者によっても異なるため、必ず事前に気になる点は確認するようにしましょう。
7.まとめ
工事の方法を知ってよりスムーズに!
エコキュートの設置工事は基本的に業者が行ってくれますが、だからといってその内容について何も知らなくてよいというわけではありません。
工事の内容を知っていれば業者にこちらの希望が伝えやすくなりますし、賢い選択を行ってコストを抑えることも可能です。そのためには、基礎工事、本体設置、配管・配電工事などといった大まかな流れを把握した上で、それぞれの工程でどのような選択が可能なのかを知っておく必要があります。
工事の概要を理解し、よりよい今後の生活に結び付けていきましょう。
電話で
無料相談
給湯器リフォームの人気記事
給湯器関連タグ
給湯器リフォームの関連記事
リフォームに関することなら
お気軽にご相談ください
お電話でのご相談・見積り依頼はこちら 0120-929-609 10:00 ~ 21:00(土日祝も営業)