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気になる内外からの音漏れ対策!木造住宅の防音リフォーム

2022年01月19日更新

深夜に耳を澄ますと、静かだと思えていた空間が意外と音で満ちていることに気づきます。風が鳴らす電線の音、エアコンの室外機の音なのか、どこからか聞こえる低い振動音、遠くの幹線道路から響く車のエンジンやブレーキの音など。深夜でさえこの調子なのですから、昼間ともなればさらに音が溢れているでしょう。 音の原因は外だけではありません。自分の家からも迷惑な音が響いているかもしれないのです。そこで今回は、内外の音を遮断するための防音リフォームについて考えてみましょう。

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目次
  1. 防音したい理由を明確に!リフォームの必要性を考える
  2. 少しの工夫で防音効果が高まる?手軽にできる防音方法
  3. 木造住宅でも施せる!防音リフォームの種類と概要
  4. 防音室を作る手段も!防音のレベルによって費用は異なる!
  5. まとめ:目的に合わせて最適な防音リフォームをしよう

1.防音したい理由を明確に!リフォームの必要性を考える

防音リフォームを検討する場合、なぜ防音をしたいのか、まずその理由から考える必要があります。なぜならば、漠然と考えていたのでは効果的な防音を施すことが難しく、また余計な費用がかかってしまうおそれもあるからです。外からの音を防ぐために防音したいのか、中からの音が外に漏れることを防ぐために防音が必要なのか、または隣の部屋からの音を遮断するため防音を施したいのか、といったことを考えてみましょう。つまり防音は、外からの音、中からの音、家の中での部屋から部屋への音、の3つの点から検討する必要があります。
つぎに音がどこから入ってくるのか、あるいはどこから出ていくのかも調べてみてください。それは床や天井からでしょうか。それとも壁からですか。窓からということも考えられます。その音は空気を伝わってくるのでしょうか。それとも物を通じてか、など。音の種類も検討してください。
それは子どもたちの騒ぐ音なのか、犬の鳴き声か、掃除機など家電製品の音なのか。ピアノなどの楽器ということも考えられるでしょう。音の種類には、その大きさ、長さ、質といったことが絡んできます。

外からか中からかなど音の方向性、侵入経路、そして音の種類が特定できたならば、その音をどうしたいのか、によって対策が変わってきます。もちろん放っておけないと考えたからこそ、防音について検討を始めたのでしょう。しかし、完全に防音したいのか、ある程度のレベルまで音をおさえられればいいのか、といったことは考慮する必要があります。
防音のレベルによって、リフォームにかかる費用は変わってきますし、もしかするとリフォームではなく、自分の工夫でなんとかなるかもしれません。いまの音のレベルよりも少し収まれば大丈夫という場合ならば、すぐにでも対策を施せる可能性もあります。

周りの音に悩んできたら防音対策を考えよう
周りの音に悩んできたら防音対策を考えよう

ただし難しいのは、自分だけが満足しただけでは、騒音問題は解決しないということです。そこには家族の意見も絡むでしょうし、なにより近隣の住民からの理解が必要です。1軒1軒聞いて回るのも良いでしょうが、それもなかなか難しい。であれば、中から外に漏れる音に関しては、常識レベルよりも少し厳しめに評価して防音対策を検討した方がよいでしょう。外から中、あるいは家の中の部屋から部屋への防音については、家族から十分にヒアリングするようにしてください。

以上のように防音対策については、その理由を明確にし、音の方向性や種類なども考え、関わってくる人たちがどのように考えているのかも考慮して、判断する必要があります。その上でリフォームが本当に必要なのか、必要であるならば、どの程度のレベルの防音対策が必要なのかを、用意できる費用とも相談の上、検討してください。

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2.少しの工夫で防音効果が高まる?手軽にできる防音方法

防音対策を検討し、リフォームをするほどではない、との結果がでるかもしれません。そんなときに役立つ、自分でできる簡単な防音対策を4つ、紹介します。

【1】階下に響かないようにカーペットを敷く

サンゲツカーペット
サンゲツカーペット

1戸建ての木造住宅や、賃貸のアパートなどにおいても、階下に音が響くのではという心配を持っている人が多いのではないでしょうか。その場合、自分や家族が足音をたてないようにするといった対策もできますが、小さい子どもがいる家庭ではそれも難しくなります。また掃除機など家電の音はおさえようもありません。 
そんなときに役立つアイディアが、床にカーペットを敷くことです。いまは防音効果の高い防音カーペットが、市場に豊富に出回っています。その中で予算にあった商品を選んでみましょう。防音対策を効果的に行うためには、防音カーペットを床全体に敷き詰めるようにします。この対策を施すことにより、人が普通に歩行する程度の音ならば、かなり軽減することが可能となります。

【2】壁にタンスや本棚を配置

1枚板でもないかぎり、壁からの音の出入りはそれほど多くはないでしょう。それでも音が漏れる場合に効果的なのが、問題の壁にタンスや本棚などの家具を配置することです。この対策により壁からの音の出入りはかなり防ぐことができます。
問題は壁自体よりも、壁に外につながる箇所がある場合です。具体的にいえば換気扇の換気に使う開口部などがそれにあたります。換気口の問題については、防音対策の施された換気口に交換することで対処することができます。換気口の交換については、DIYが得意な人ならば可能ですが、無理であれば購入先や、リフォーム業者に頼むことになります。

【3】テレビを壁から遠ざける

壁からの音の出入りに関しては、他にテレビなどの家電製品を、対象の壁から遠ざけるようにする、といった対策があげられます。また音量を落とすといった気遣いも必要でしょう。夜間に音楽を聴くといったことであれば、ヘッドホンを使用することも視野に入れてください。
テレビゲームをする場合なども同様です。とくにゲームの効果音などは、人によっては耳障りに感じる場合もあるので注意しましょう。冷蔵庫の音も、深夜には意外と響きます。壁などに隙間や開口部があると音が漏れるので、できれば該当する壁から遠ざけるようにしてください。

【4】遮音カーテンを使用する

カーテンで窓からの音の出入りを防ぐ
カーテンで窓からの音の出入りを防ぐ

音の出入りは、窓からである場合がかなりの割合を占めます。住宅の壁は10センチ以上あるのが普通ですが、窓にはまっているガラスの厚みはわずか5ミリ程度。建て付けが悪ければ、隙間からも音が漏れます。内外の騒音対策には、窓からの音の出入りをいかに防ぐかが重要といえるでしょう。

自分でできる手軽な方法としては、遮音カーテンを使用することです。また、カーテンを二重にすればさらに効果が高まるでしょう。遮音カーテンは、生地の表面や裏面に音を遮るような加工が施されています。価格はやや高めですが、自分でできる対策としては効果が高いので、試してみる価値はあります。

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3.木造住宅でも施せる!防音リフォームの種類と概要

【1】壁の防音

木造住宅の壁の防音で効果的なのが、壁の中に吸音材と遮音シートを入れることです。壁の中に手を入れることになりますので、リフォーム業者に頼む必要があるでしょう。さらに効果を高めるには、壁の中の石膏ボードを二重にするといった方法も考えられます。どこまでやるかは、望む防音のレベルを考慮した上で、リフォーム業者と相談して決めてください。

以上に紹介した、壁の内部に手を加える防音対策はかなり効果的な方法なので、本格的な防音対策を施すためにはおすすめの方法です。ただし、前述したように壁に換気扇などの開口部がある場合、せっかく壁に防音対策をしても、そこから音が出入りしてしまいます。そこで必要になるのが、防音換気口です。
屋外のキャップだけを交換する方法と、屋内換気口も同時に交換する方法があります。さらに換気ダクトの中に吸音材を入れれば、万全の対策といえるでしょう。一般的に価格はそれほど高くないので、完成度の高い防音対策を望むのであれば、壁の防音対策をする際に、一緒にリフォームしてしまうことをおすすめします。

【2】床の防音

床に防音カーペットを敷く以外で、おそらくもっともリーズナブルなのが、フローリングなどの床材を防音仕様のものに張替えることです。床材についてはさまざまな種類が用意されていますので、好みにあったものを選ぶことができるでしょう。
床への防音対策としては、床材を交換するのではなく、床材の下に遮音マットを入れるといった方法もあります。遮音マットだけでなく吸音素材と組み合わせた遮音パネルなどもありますので、望む防音レベルと予算に合わせて検討してください。

防音機能のあるファイバーグラスなどを床材の下に敷き詰めるといった方法も防音対策として効果を発揮します。防音対策として断熱効果のあるグラスウールなどを使用すれば、断熱効果という付加価値も期待できます。

【3】窓の防音

窓への防音対策は、音の出入りを防ぐ方法として、かなりの効果を期待できるといえるでしょう。方法には大きく分けて2つあります。1つ目の方法は、窓ガラスを防音効果のあるガラスに取り替えること。防音ガラスとしては、異なる厚さのガラスを2枚組み合わせてあるもの、間に防音効果のある素材を挟んだ合わせガラスなどがあります。

2つ目の方法としては、窓そのものを二重にすることです。現状使用している窓の上に、さらに内窓を取り付けるのです。窓と窓との間に空気の層が作られるため、騒音を吸収する働きがあります。建て付けの悪さによる隙間などがある場合は、内窓が隙間を塞ぐことになるので、いっそう防音効果が高まるでしょう。防音ガラスを使用した内窓であれば、さらに大きな効果が期待できます。

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4.防音室を作る手段も!防音のレベルによって費用は異なる!

ピアノなど、音が継続して鳴り続けるような場合、窓や壁など一部分だけに防音対策を施すだけでは、十分ではないことがあります。楽器などの防音対策を考える場合は、十分な防音効果が期待できる防音室を作ることを最初から考慮した方がよいかもしれません。部分的に防音対策を施していって費用がかさむよりは、その方が費用を抑えられる可能性があるのです。

防音室を作る方法としては、1室をまるごと防音室にしてしまう方法と、市販の防音ボックスを部屋に組み込む方法があります。当然、前者の方がかかる費用は大きくなりますが、より高い防音効果が期待できます。防音ボックスの場合、部屋の大きさ、防音のレベルによっても費用は異なります。部屋が広ければ広いほど、防音レベルが高ければ高いほどに、かかる費用は大きくなるのです。
自分で組み立てられるタイプのものであれば施工費用はかかりませんが、小さなものしかありませんので、用途によっては使えないでしょう。

楽器や小さいお子様がいる場合は防音の部屋も考えてみて
楽器や小さいお子様がいる場合は防音の部屋も考えてみて

本格的に万全な防音対策をするのであれば、部屋ごと防音対策を施すことがおすすめです。費用はかさみますが、目的にあった広さと防音レベルを得ることができます。楽器の演奏などの場合、近隣からのクレームが発生しないレベルの防音対策が必要です。その際に考慮しなければならないのは、楽器を演奏する時間帯です。
たとえ昼間はクレームの発生しないレベルまで対策を施していても、夜の静かな時間帯に演奏した場合、クレームが発生するといったケースも考えられます。楽器を演奏する時間帯を考慮した上での、それに見合った防音対策が必要となるでしょう。

防音レベルを高めれば、それだけ費用も高くなっていきます。また木造住宅などの場合は、音の対策だけではなく、床下の補強なども考慮しなければなりません。防音対策を施し、ピアノなどを持ち込んだ場合は、かなりの重量が床下にかかることになるからです。電気を使う楽器の場合などは、電気配線なども考慮しなければならないでしょう。冷暖房についても検討することを忘れないようにしましょう。密閉性があり熱がこもりやすいだけに、とくに夏の暑さ対策を失念するわけにはいきません。
さらに楽器の場合は、本来の目的がなんであるかを考慮する必要もあります。音を防ぐだけでなく、良い音を響かせるということも大切な要素なのです。防音室を作る際には防音以外の点も、詳細に検討する必要があるのです。防音対策に成功するためには、リフォーム業者との事細かな打ち合わせが重要となってくるでしょう。

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5.まとめ:目的に合わせて最適な防音リフォームをしよう

家族だけでなく周りの人が快適に過ごせるおうち作りを!
家族だけでなく周りの人が快適に過ごせるおうち作りを!

防音リフォームをする際には、まずは防音したい理由を明確にすることが大切です。その上で音の方向性や種類なども考慮し、本当に必要な防音対策がどういったものであるかを検討してください。目指す防音のレベルによっては、自分の工夫のみで済ますことができるかもしれません。

実際にリフォームが必要となれば、リフォーム業者と相談の上、壁の防音、床の防音、窓の防音など、目的に合わせて最適な防音リフォームを実施しましょう。場合によっては防音室を作った方がいいこともあります。とくに楽器などの演奏目的で防音を施す場合には、部屋ごと防音施工するリフォームについても検討してみてください。

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