砂壁・土壁の上に壁紙クロスを貼る方法とその手順
2023年07月07日更新
和室の壁に広く使われている砂壁や土壁。 長く使われてきただけあってメリットも多いですが、「和室を洋室にリフォームしたい!」、「お部屋の雰囲気を変えたい!」という場合には上から壁紙クロスを貼ってみるのもいいでしょう。 ここでは、砂壁・土壁のメリット・デメリットと、それを壁紙クロスにリフォームする方法についてご紹介します。
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1.砂壁・土壁とは?
まずはよく混同されがちな「砂壁」「土壁」の違いについて説明します。
「砂壁」も「土壁」も、どちらもいわゆる「塗り壁」の一種です。
塗り壁とは左官工事によって塗り固めて作られる壁のことで、下地の上に、土などの素材を荒塗り、中塗り、上塗りと何層にも塗って仕上げて作られます。
仕上げの「上塗り」を何で仕上げるかで呼び名が変わり、上塗りを土で仕上げたものが「土壁」、色砂で仕上げたものが「砂壁」、漆喰(しっくい)で仕上げたものが「漆喰壁」となります。
下地にはもともとは竹木舞下地(たけこまいしたじ)が用いられていましたが、現在は石膏ボードなどが主流です。
水で練った材料を塗布した後乾燥期間を要することから、クロス貼りや板張りなどの「乾式工法」に対して「湿式工法」と呼ばれます。
水、土、植物など身近な天然素材を原料とする伝統的な内装材として、塗り壁は日本でも永く愛されてきました。
土壁
塗り壁のうち、上塗りを土で仕上げた塗り壁が土壁です。
用いられる土の種類によって「聚楽壁(京壁)」「大津壁」と呼ばれることもあります。
和の趣や風情を感じられる独特の風合いを持ち、数寄屋建築や茶室に好んで用いられます。
なお、「土壁」の呼称は左官工事によって塗り固めて作られる壁の総称として用いられることもあります。
砂壁
色砂を糊液で練った上塗りで仕上げた塗り壁が砂壁です。
色砂は天然砂または砕石、あるいはそれらを着色ないし焼成したもののほか、金属粉、色ガラス粉、貝殻粉なども用いられます。
同じ塗り壁でも、土壁に比べてなめらかで美しい質感が特長です。
砂壁・土壁のメリット
1.調湿性に優れている
砂壁・土壁は、その含まれる成分のため調湿性に優れており、湿度が高いときには吸湿、低いときには放湿するため、部屋の湿度が一定に保たれやすく一年中快適に過ごせます。
そのため、カビやダニが繁殖しにくいという利点があります。
2.防火性に優れている
砂壁・土壁は不燃性物質である砂と土でできており、燃えにくいのも利点です。
燃えにくい素材の塗り壁ですので、防火性・耐火性が期待できます。
3.アレルギー対策になる
砂壁の工事には高度な技術が必要です。
化学物質やハウスダスト、カビなど室内の汚染された空気を吸うことで体調不良を起こす「シックハウス症候群」。
砂壁・土壁は、シックハウスの原因となる有害物質を吸収するため、アレルギー対策という側面も期待できます。
砂壁・土壁のデメリット
1.砂・土が剥がれ落ちる
物を強くぶつけたり擦ったりしてしまったとき、糊が経年劣化してきたときなどには壁の表面からポロポロと砂や土が剥がれ落ちます。
そうした砂・土は床に落ちることもあれば、壁に擦れたカーテンや衣服などに付着することもあります。
そのたびに掃除や洗濯が必要になり、手間がかかります。
また、表面が削れてしまうと壁の見た目も悪くなりますので、メンテナンスが必要になります。
2.リフォームや修繕の際の工期・費用がかさむ
塗り壁の工事には高度な技術が必要です。
そのため、リフォームや修繕は専門技術を持った左官屋さんに依頼しなければなりません。
また工期に関しても、一般的な壁紙クロスの張り替えリフォームは基本的に1日で終わりますが、左官工事の場合には2~4日ほどかかる場合がほとんどです。
技術のある左官屋さんに依頼し工期をかけてリフォームを行うと、どうしてもその分費用は高額になってしまいます。
6畳の和室の塗り壁を塗り直す場合で、少なくとも6万~10万円超までの費用は見込んでおく必要があるでしょう。
2.砂壁・土壁から壁紙クロスにリフォームする
上に述べたように、「砂壁を維持するとコストがかさむ…」あるいは「和室を洋室に変えたい!」「部屋の雰囲気を変えたい!」という人が多いため、砂壁から壁紙クロスへのリフォームは非常に人気があります。
メーカー各社とも和室向けの壁紙クロスをラインナップされているうえ、最近はクロスでも吸湿性に優れた商品があるので、そうした壁紙クロスにリフォームするのも非常におすすめです。
ここでは砂壁や土壁などの塗り壁に壁紙クロスを張り替える方法とその費用について説明します。
砂壁・土壁から壁紙クロスへのリフォーム費用相場
もともとの壁がクロス仕上げの場合とは異なり、塗り壁の上にそのまま壁紙クロスを貼ることはできません。
壁紙クロスの糊が壁についてくれるように、塗り壁の上に下地を作ってあげる必要があります。
その方法としては、下地材としてベニヤ板や石膏ボードを塗り壁の上に貼り、その上に壁紙クロスを貼るという方法が一般的です。
その場合の費用は以下のようなイメージとなります。
スタンダードクロス 6帖まで ※リノコ安心コミコミ価格 | 52,800円~ |
---|---|
追加工事費:大工下地調整(ベニヤ張り) | 50,000円程度~ |
合計 | 10万円強~ |
工期はおよそ1~2日程度となります。
また、現状の塗り壁の状態がそこまで悪くない場合には、砂壁・土壁の上から下地用のシーラー処理を行い、パテで凹凸を埋めて下地を平坦にした上から壁紙クロスを貼る場合もあります。
その場合には追加費用および工期はもう少し押さえられるかもしれません。
どの程度の作業・追加費用が必要になるかは現場の状況次第のため、もし費用が知りたい場合はぜひ一度、リノコの無料現地調査をご利用になってください。
現地調査と正式のお見積りまで無料で対応させていただきます。
3.DIYでのリフォームは可能?
砂壁・土壁などをDIYで壁紙クロスにリフォームすることは不可能ではありません。
ただし、上に述べたように単に壁紙クロスを貼るだけでなく下地も作る必要があるため、素人には難易度が非常に高い工事内容と言えるでしょう。
また、砂壁・土壁に貼れる壁紙といったDIY向けの商品が販売されていたりもしますが、
・壁紙が砂壁・土壁の凹凸を拾うためきれいな仕上がりにならない
・浮きや剥がれが生じやすい
・クロスとクロスの継ぎ目(ジョイント)が開きやすい
といった施工不良も起こりやすく、きれいに仕上げることはなかなかに難しいと言わざるを得ません。
せっかくやるからにはきれいに仕上げたい、またはそこまでDIYには自信がないという場合は、最初からリノコのようなリフォーム会社にお問合せをされるのがいいでしょう。
4.まとめ
いかがだったでしょうか?
砂壁や土壁などの塗り壁にはもちろん塗り壁ならではよさはあります。
しかし、メンテナンスの手間などを考えると壁紙クロスへの張替えにも関心が湧いてきたのではないでしょうか。
そして、壁紙クロスへのリフォームを検討するにあたっては、施工実績の豊富なリフォーム会社にご相談されるのがおすすめです。
リノコでは特に内装工事に多数の実績と強みを持っていますので、ご相談いただけた場合には様々なアドバイスもご提供できるものと思います。
もし砂壁・土壁から壁紙クロスへの張り替えをお考えでしたら、是非一度、リノコのWEBフォームやお電話からご相談ください。
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