二重床とは
マンションも長く住んでいると、家族構成やライフステージの変化に伴いリフォームの必要性が出てきます。水回りの場所を変えたり、間取りを変更したりするリフォームの場合には、二重床であるかどうかが大きく影響してくるのです。今回は二重床の構造やメリットについて紹介します。
意味:二重床とは
二重床とはマンションなどのコンクリートの床(床スラブ)とフローリングなどの床材との間に空間をとって二重構造になっている床のことです。
床スラブと床材の間の空間には、給排水管やガス管などが通っています。これに対して床スラブの上に直接床材が貼ってあるのが直床です。直床構造ですと給排水管やガス管などのスペースが取れないため、配管部分の床の高さを上げる必要も出てきます。
そのため、屋内に段差が生じることもあるのです。最近のマンションではほとんどが二重床や二重天井の構造になっていますが、築年数の古いマンションでは直床や直天井のものも多く見られます。マンションによっては、配管のために床スラブを下げて床に段差がない仕上げになっていることもありますので、中古マンションを購入する際には注意が必要です。
二重床の仕組み、構造について
二重床の工法には、床スラブの上に支柱を配置する置き床工法や防振材を挟む浮床工法などがあります。マンションの二重床は、防振ゴムの付いた支柱で床を支える置き床工法が主流です。これは床スラブの上に専用の支柱を立てて、その上に床下地材を載せ、さらにフローリングなどの床材を貼って仕上げを行う方法です。
床スラブと床下地材との間にできた空間には、給水管・排水管・ガス管・電気配線などを通します。床に点検口を設けることで日頃のメンテナンスも容易になり、修理が必要な場合でも簡単に行うことができるようになるのです。
室内に配管による段差がなくバリアフリーになりますので、つまずきなどによる家庭内事故を防止する効果もあります。
直床と二重床それぞれのメリット・デメリット
二重床のメリットは、なんといっても給排水管やガス管の移動が簡単なことです。そのためキッチンや浴室など水回りの場所を変更するリノベーションも容易にできます。
一方、直床の場合は簡単に配管を移動することができませんので、水回りの場所を変更するようなリノベーションは難しくなります。二重床のデメリットは、天井高が低くなることです。
二重床の場合は二重天井になっていることも多く、どうしても天井高が低くなりがちです。二重床を前提に設計されている新築マンションであれば問題ありませんが、直床から二重床にリフォームする場合には注意が必要です。これに対し直床の場合は、床スラブから天井スラブまで最大限に天井高を取ることができます。
また二重床はスラブの上に直接床材を貼る直床構造と違って、防振ゴム付きの支柱や床下地材が必要になりますので、コスト的には割高になります。
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