野地板とは
屋根瓦などを支える部分である野地板は、屋根のベースとしての役割だけではなく、太陽光パネルの設置にも関わる場所です。野地板の種類や太陽光パネルの設置条件を知っておけば、ライフスタイルに合った野地板を選ぶことができるでしょう。
意味:野地板とは
野地板(のじいた)とは、瓦やスレートが置かれる屋根の下地板のことです。屋根を作る時には、垂木(たるき)という骨組みの上に野地板を乗せて、さらにその上にルーフィングという防水用の建材を敷きます。その上から、瓦やスレートを乗せて完成です。
瓦やスレートは、ただ乗せただけでは強風や地震などで位置がずれてしまうため、くぎで固定しなければなりません。しかしルーフィングはシート状なので、ルーフィングとともに固定できるベースが必要となります。
それが野地板で、野地板も雨漏りを防止する役割を持ち、屋根の形を整えます。野地板が傷むと屋根が波打つなどの変形を起こすため、素材選びは大切です。
野地板の3つの種類とは
野地板には大きく分けて、杉板、野地合板、野地耐火合板の3種類があります。
杉板は、昔から使われてきた野地板の建材です。現在のように均質な瓦やスレートを作る技術がなく、防水のルーフィングも敷いていなかった時代には、屋根からの雨漏りはめずらしいことではありませんでした。
そのため、野地板は早く乾燥できる素材でないと腐って傷んでしまいます。杉板は、乾燥のしやすさに優れている建材なのです。
しかし現在では、瓦やルーフィングといった屋根材の性能が向上したので、乾燥以外の点も重視されるようになってきました。
野地合板は、杉板を張り合わせて作ったベニヤ板です。合板は杉板を使用するよりも野地板の隙間が少なくなるため、防水性能が向上しています。
そしてその合板の中でも、耐火性能を高めたものを野地耐火合板といいます。
太陽光パネルを屋根に設置する際に気をつけること
野地板は、太陽光パネルの設置に関わる場合があります。瓦やスレートと同じように、太陽光パネルも野地板で固定することがあるからです。野地板で固定するタイプの太陽光パネルでは、野地板の厚みが12ミリメートル以上必要です。
野地板の厚みは、9ミリと12ミリのものが主流です。屋根として支える分には、構造的に力を分散させているので9ミリでも問題はありません。
しかし太陽光パネルを後付けするためには、安全性を考慮して合板で12ミリ以上の野地板という条件になっているメーカーが多いのです。
野地板ではなく垂木に固定するタイプの太陽光パネルもありますが、屋根材の種類やパネルのサイズによっては使用ができません。
そこで野地板固定の太陽光パネルを設置したい時に野地板の厚みが足りない場合には、葺き替えや補強が必要となってきます。
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