関東間とは
よく目にする関東間や関西間、江戸間に京間。これらは単に畳の大きさを表しているだけでなく、実はもともとの設計に関する考え方も違います。ここでは関東間と関西間の違いについて詳しく見ていきましょう。↵ ↵
意味:関東間とは
関東間(かんとうま)とは、主に関東地方や北陸以北で多く用いられてきた建築の基準尺です。日本の伝統的な建築では柱と柱の間のいわゆる柱間を「一間(いっけん)」と呼びます。(厳密には、柱の中心から柱の中心の距離を指します。)その一間を6尺(約1820mm)と定めたものが関東間です。
関東間では部屋を作る際、まず柱を立ててからその内側に畳を敷きこむ「柱割り」という方法が用いられます。そのため一般的な柱の太さ120mmを基準とすると、関東間の畳の大きさは柱の中心から半分の長さを差し引いた5尺8寸×2尺9寸(1760mm×880mm)となります。
この値の基準尺は関東間のほか、江戸間・田舎間・五八間などとも呼ばれています。
関東間と関西間の違いはなに?
関東間が一間を6尺と定めてそれを基準としているのに対し、関西間は畳の大きさを6.3尺×3.15尺(1910mm×955mm) と定めてそれを基準にしています。
関東間の場合、一間から柱の2分の1の太さを差し引いたものが畳の長辺の長さとなるため、用いる柱の太さによって畳の大きさも変化します。しかし関西間は畳の大きさを基準としているため、どのような太さの柱を用いても畳の大きさが変わることはありません。
一般的な120mmの太さの柱を用いた場合、関西間では一間が6尺5寸(約1971mm)となります。関西間は畳の大きさが関東間の基準値に比べて少し大きく、その起源が京都とされているため京間とも呼ばれているほか、本間(ほんま)・本間間(ほんけんま)などとも呼ばれます。
一般的な設計図はどれで書かれているの?
現在一般的な住宅を設計する際に最もよく用いられているのは、910mmを基本単位とする「尺モジュール」です。この910mmは尺に直すと3尺(半間)であり一間6尺とする関東間と合致するため、一般的な設計図は関東間で書かれているといってよいでしょう。
流通している建材のほとんどがこの尺モジュールを基準として作られているため、尺モジュール以外の基準値を用いて設計した場合は無駄が出やすくコストが高くなることもあります。尺モジュールのほかには基本単位を1000mmとする「メーターモジュール」があります。
現在でも茶室や特殊な伝統的日本建築を建てる場合や、建主の希望があれば関東間以外の特殊な基準尺で住宅を設計することもあります。
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