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珪藻土とは

珪藻土は、自然素材の建材として人気があります。しかし、どのような性質を持っているのか知らなければ、自宅に向いているかどうかがわかりません。ここでは珪藻土の特性や、同じく自然素材である漆喰との違いを説明します。

意味:珪藻土とは

珪藻土(けいそうど)とは、植物性プランクトンの殻が化石となったものです。

わかめや昆布などの仲間である植物プランクトンは、川や海などさまざまな水の中に存在しています。その植物プランクトンのうち、殻に珪酸質(ガラス質)の成分を持つものが珪藻と呼ばれるのです。

珪藻土は、1000万年ほど昔の珪藻が死んだ後に水の底に積もって、長い年月をかけて有機成分が分解されて化石となったものです。珪藻の種類や積もった場所によって、同じ珪藻土でも性質の違いがあります。その違いによって、建材だけではなく土壌改良材やろ過にも使われます。

珪藻土の元となっている珪藻の殻には、非常に微細な穴が多数開いています。この多孔性により通気性にすぐれ、穴に不要な成分を吸着させられるため、そのように複数の分野にわたって活用されるのです。

珪藻土のメリット・デメリット

建材としての珪藻土のメリットも、この多孔性によるものです。通気性と吸放湿性が高いので、家の中を快適な湿度環境に保ちやすいのが特徴です。素材自体が持つ性質のため、効果は半永久的に続きます。また多孔の珪藻土は、嫌なにおいやアレルギーの元になる物質も吸着します。

さらに珪藻土はガラス質のため、耐火性も高いのです。珪藻土から作られていて、昔から使用されてきた道具のひとつに七輪があります。これも珪藻土の耐火性にすぐれた性質を利用したものです。

珪藻土のデメリットは、珪藻の殻という微細な物質でできているために、珪藻土だけでは固まらないところです。そこで固化材が必要になり、それとの相性によっては、せっかくの珪藻土のメリットが減少することがあります。

珪藻土と漆喰の違い

漆喰の主成分は石灰です。石灰は炭酸カルシウムでできていて、サンゴや貝などの化石から作られます。珪藻土と漆喰は、どちらも自然素材が由来のためにナチュラルな仕上がりになりますが、珪藻土は壁肌がざらざらとしているのに対して、漆喰はフラットで、つやがあります。

漆喰にも吸放湿の調湿機能がありますが、本来は下地の土壁とセットで効果を発揮するもののため、石膏ボードが下地のメインとなる現在は、その点では珪藻土に劣ります。しかし漆喰は強アルカリ性なので、カビが生えにくいという特性があります。

漆喰には白壁のイメージがありますが、着色することによってカラーバリエーションがうまれます。珪藻土は逆に、着色しなければ真っ白の壁にはできません。無着色の状態では淡い白色となります。

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